?×倉(500打突破記念)

(高校2年生×高校1年生)
※夢要素限りなく薄いです。



きっかけは小羽が発した思いつきの質問だった。

「ようちゃんさー、もし自分が女の子だったら野球部の誰と付き合いたい?」
「は…?」

俺が、女で、野球部の誰かと、付き合う、だ?

「気持ちわりーこと言ってんなよ」
「もしも、だよ」
「もし、ねぇ…」

野球部の誰か、と言われてなぜか1番に頭に浮かんだのは(めちゃくちゃ癪だが)御幸だ。でも。

「まず御幸はねぇな」
「理由はー?」
「性格が終わってる」
「あぁ…」

あぁ、って。あっさり後輩女子に納得されたぞ。ざまぁみろ眼鏡。グラウンドから御幸目当ての黄色い声が消える日も近いんじゃね?

小羽のこの反応に気を良くした俺は、この話に乗り、レギュラー数人を思い浮かべてみることにした。

「…丹波さんもー…ないな」
「なんで?」
「タイプじゃない」
「………」

…すんません、丹波さん。もし女だったら、なんで。


「御幸はなくて…哲さん、は、なかなかいい線いってっかも」
「おぉ!」
「あぁ、でもちょっとボケが強すぎっかなぁ…」
「ようちゃんが突っ込めばいいよ」
「おま、漢字変換すんな!」
「………?」
「しかもこの話の流れでいくと俺がつっこま…いや、なんでもねー!」

哲さん、しばし保留。


「亮さんもかっけーよなぁ」
「大本命でしょ!」
「アメとムチの使い分けってーの?あれ、絶妙なんだよな」
「ふむふむ」
「しかも自分が認めた奴にしか冷たくしたりしねーんだよ。それがわかってるからこそ、怒られたときも次こそは!ってなるんだよ」
「ほうほう」
「そんで褒められたときの嬉しさったらもう…!」
「(これはもう決まりなんじゃ…?)」

※長くなるので割愛。


「増子さんはー、彼氏ってか父ちゃんだよな」
「同感」
「よし、次」

マジ癒される。


「坂井先輩もタイプじゃない。全く」
「………」

ごめんなさい。


「純さんもいいな!」
「おー」
「頼りになるし、かっこいいし…あの少女漫画趣味がなければ…」
「いい趣味してると思うけどな」
「まぁ、なんだかんだラブ★魂には俺もはまったけどな」

千春チャンが可愛かった。


「9番……えーっと…9…9、あ白州は」
「忘れてたねようちゃん」
「気のせいだ。………んー白州はー…熟年夫婦ってかんじだな」
「一緒にお茶すすってそうだね」
「…とりあえずときめかねーからナシ」

いい奴だけども。


「ノリも悪くない」
「優しそうだよね」
「ただちょっと気弱なのがな」
「尻にしかれそうだね」
「どうせならリードしてほしいし」
「(ようちゃん、どっちでもいける人だったりする…?)」

草食系より肉食系で。


「降谷…もない」
「あれっ」
「天然(バカ)だし」
「そこが可愛かったりしないの?」
「ない。男くささが足りねー」
「…くさいのがいいの?」

いや、そういうことじゃねーけど。



「宮内センパイ…」
「………アニキ」
「おま、言うな!」
「つぶされそうだよね」

勝手なイメージですが。



「ちょ、長え。飽きてきたから省略すっぞ」
「なんて都合のいい…!」



「弟くんは」
「可愛いよね」
「なんか…百合になっちまうな」
「画面的にはアリだよ」
「………(守備範囲広いな、コイツ)」

ゆりゆりならダントツ!…はは。



「バカはない」
「ばか?」
「沢村」
「あー…どうして?」
「バカだから」
「…………」

バカだから。(ココ大事)





「んー、やっぱり付き合うなら亮さんかな」
「ようちゃんには亮介さんだよね」
「だなー」
「なんかちょっと妬いちゃうかも」
「何言ってんだよ、俺は男なんだから小羽が1番に決まってんだろ」
「ようちゃん…!」









後日。

「…っていう話をこの前小羽としたんですよ」
「へぇ…」
「まぁ、俺が女だったら亮介さんと付き合うってことで話は纏まったんですけどね」
「………」
「亮介さんしか考えらんなかったっス!」
「倉持」
「はい!」
「何気持ち悪いこと言ってるの?」
「………!」





20120903

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