―7―
「…ちょっと聞いた?
コジロウ、ニャース!」
「バッチリ聞いたニャ!」
「ジャリボーイにそんな特殊能力があったとはな…。」
「ピカチュウよりジャリボーイをゲットした方がいいんじゃない!?」
「そうすれば…。」
「昇進も思いのまま!」
「いいカンジだニャー♪」
「作戦変更よ!
ジャリボーイゲット作戦開始よ!」
「「おおー!」」
思わぬところでサトシの特殊能力を知ったムサシたちは、昇進目指して作戦を練ることにした。
少しずつ…━━。
少しずつではあるがサトシの周りの環境は変わりはじめていた。
そして、サトシにゆっくり考える時間は与えないと言わんばかりにサトシの前に姿を現したギンガ団…。
今まで壊れることなく回っていた歯車は音を立てて崩れようとしていた…。
***
「…サトシ…、遅いわね…。」
「何かあったんじゃ…。」
「…行ってみよう!」
そして、サトシの帰りが遅いことを不審に思ったシゲルたちはサトシを捜すために休息をやめて、駆け出した。
「…確かに…、言われてみれば最近のサトシ…様子がおかしかったよな?」
「…うん…。
ぼーっとしてたり、前みたいに心から笑ってるサトシを見てない気がする…。」
サトシを捜すタケシとヒカリは思い返してみて、シゲルの指摘どうり、様子がおかしかったのではないかと感じるようになった。
いつものように笑っているように見えて、どこか無理に笑顔を作っていたように感じた。
タケシとヒカリの言葉にシゲルも少し目を伏せながら口を開いた。
「…サトシは昔から無茶をする奴だったから…、心配なんだよ。
…それに…、今回はいつもの胸騒ぎとは比べものにならないくらいに…落ち着かないんだ…。」
「さすが…サトシの幼なじみだけあるわね。
…私は…言われるまで気付けなかったもの…。」
「とにかく今はサトシを見つけることが優先だ。
急ぐぞ!」
タケシの言葉にシゲルとヒカリも頷くと、走る速度をあげた。
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