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「シング」
「…コハク…?」



瞳を潤ませ、愛は希望だ、愛は奇跡だと叫ぶシングの元に微笑みを浮かべながら近付いたコハク。



女神のような優しい微笑みを浮かべていたコハクはにっこり笑うと…、




―――ドカッ




シングを強制的に気絶させた。






「「シングーーーッ!」」





ヒスイとクンツァイトの腕の中でぐったりしたシングにヒスイとクンツァイトは世界の終わりだと言わんばかりに悲痛な叫び声をあげた。






「…何故だ…。

何故…シングがこんな目にあうんだ…。」
「育んでいた愛が…こんなところで摘み取られるとは…自分のデータベースにこんな展開はインプットされていない。」





「ヒスイ」
「クンツァイト」






わなわなと肩を震わせるヒスイとクンツァイト。






ただ気絶させただけなのにまるで最愛の恋人を亡くしたようにショックを受けるヒスイとクンツァイトに今度はイネスとリチアが微笑みを浮かべながら2人の元に近付いた。









「なぜだ…。

何故…シングを…。
よくも…よくもシングを…!
シング…お前の仇は必ずとる…」
―――ドカッ


「続きは夢の中でしなさい。」



「リチア様…、シングと自分は原界人と機械人…。
世間一般からすれば異質なもの。

しかし、自分とシングの間にはそれを越える愛が…」
――ドカッ

「いい加減、大人しくしていてください。」













悲しみに暮れるヒスイとクンツァイトもシングと同様に気絶させられた。






「…ハァ。

なんかくさいドラマ見せられてた気分だったよっ!

完全にこれは罰ゲームだよ!」
「これで静かになったわね。」
「クリードとの戦いの前にストレスがたまったままじゃ勝てないもんね。」
「そうですわね。

万全な状態で挑むためには仕方ないことだったんですわ。」






3人を気絶させ、静かになった部屋の中でコハクたちは清々しい笑顔を浮かべていた。






むろん、コハクたちのソーマリンクが強くなったのは言うまでもない…。



END

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