―2―
「…サトシー!」
「返事をして、サトシ!」
「ピカピー!」
「ジャリボーイ、返事しなさいよ!」
「ジャリボーイ!」
「返事をするニャー!」
サトシが崖下へと転落してしまい、ピカチュウたちはポケモンセンターで体力を回復してもらい、元気になった他のポケモンたちと共に慌てて崖下へと降りた後、サトシの姿を必死に捜した。
ピカチュウを狙ったロケット団も休戦し、サトシの行方を必死に捜していた。
だが、捜せど捜せど、サトシの姿はどこにも見当たらない。
「サトシ…、どうしてあんな無茶なんかしたのよ…。」
「ぽちゃ…。」
「ヒカリ、今は泣いてる場合じゃない。
今は一刻を争うんだ。
サトシのムクホークとグライオン、それとムサシのメガヤンマにも空から捜索してもらってるんだ。
俺達も必死に捜すんだ」
「うん…。」
タケシに諭され、涙を拭いながらヒカリはサトシの姿を再び捜し始めた。
――サトシ…、お願い…。
無事でいて…。
ピカチュウはただ、サトシの無事を強く願った。
ポケモンたちに協力してもらっているにも関わらず、サトシは見つからず焦燥に駆られていく中、空からサトシの姿を捜していたサトシのムクホークとムサシのメガヤンマが慌てた様子でピカチュウたちの元に現れた。
その反応からして、サトシを発見したのだと気づき、一行はムクホークとメガヤンマの案内の元、その場所へ急いだ。
「………っ!」
誰かが息を呑んだ。
否、誰もが息を呑み、言葉を失った。
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