今日は久しぶりに友人達に会って昼食を一緒にとった。この間来てからすっかり気にいってしまった、いい感じな喫茶店でランチメニューをいただく。
花の女子高生が三人でかわいい喫茶店でランチ、ともなれば当然、会話に花が咲く。
「ナマエってさ、よくあのイザ兄に付き合えるよねー」 「変(物好き)・・・」 「ちょっとちょっとお!!そこまで言う?!」
・・・その会話が、楽しいものかどうかは別にして、だが。
「あのね、それは自分でもよーく分かってるから。実の妹たちに言うっていうのもなんか可笑しい気はするけど、分かってるから。言わないで」 「えー!私たちは大事なナマエがイザ兄みたいなイヤーな男に引っ掛かったのが心配で心配で・・・」 「兄(兄さん)・・・変(変態)・・・」 「ちょ、二人とも酷くない?!」
この二人はクルリとマイル。・・・なんて紹介は、いらないんじゃないだろうか。この町では有名な双子である。名前を言えば大抵の人間が「あぁ、あの有名な・・・」と苦笑いをこぼすような名前だ(中には苦笑いどころか怯えて何も話せなくなる人もいるが)。
そんな二人と私は、まあいろいろあって顔馴染みだったりして。主に兄経由だ。
「それにしてもイザ兄たら!私達を差し置いてナマエみたいなかわいい子をたぶらかすなんて許せないよね!ね、ナマエ!イザ兄に飽きたらいつでも来ていいからね!」 「あぁ、うん、お気持ちだけ受け取っときマス」 「恥(照れてる)・・・」 「いやいやいやいや引いてるんですって」
どこまでもマイペースな彼女らに、その兄の面影を見て取り、なんとなく微笑ましくなった。
「ふふ・・・」 「?」 「何何?イザ兄を思い出してニヤケ?惚気は受け付けないよ!!」 「そういうんじゃないよ」
ただ、やっぱり似てるなって思っただけ。
それを聞いた二人にぶーぶーと不満を言われながら、私は追加で注文したショートケーキの苺をつまみ上げた。
ろくでなしブルース
(やっぱり惚気になっちゃう)
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