小ネタ | ナノ

 
 

 恍惚とした気持ちで笑う彼女を見て、冷水でも浴びたような気持ちになった。どうして自分はこんなつまらない女に興味を抱いたのだろうか。自分はなんと馬鹿なのか。関わらなければ良かった。声など掛けなければ良かった。目に映したことさえ悔やまれるよ。本当、悪い意味で期待を裏切ってくれるよね。
俺を愛しているだって?勿論、俺も愛しているよ。嘔吐が出る。愛してる。気持ち悪い。抱かれたいだって?君にはそんな価値があるの?やめてくれない?吐き気がする。汚い。
 もう終わりだ。人間としての彼女に対する愛は当然残っているけれど、個としてのこの子には興冷め。もうどこにでも消えてくれて構わない。
ほら、嬉しいだろう。人間全てを愛している俺にここまで思わせる君は、間違いなく俺にとっての特別だよ。うん、本当に。人間として生まれてきたのが間違いなんじゃない?今からボウフラとしてでも生まれ変わったらどう?あ、そんな例え、ボウフラに失礼だね。ってことで、君は君でさっさと来世を生きなよ。ボウフラでもミジンコでも、好きなものになって生きればいい。もう俺に関わらないなら何でもいいよ。






夢みたいと笑う君、
夢だよと笑う僕



(目覚めた時にはもう遅い)


title:確かに恋だった


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