間があいたわりには、前回より短くなった上に、話も進んでないネ! 続く!!!
▼わりといいかげんな、昭和まめちしき。
オキタさんの下着は、ステテコ。
……半タコってやつですね。 一応、工業製品ですね。
文化程度が昭和30年代想定なので、町に行けば普通にジェントルメンアンダーウェアが売ってるはずですが、闇人がキモノスタイルなので、まあ、褌じゃないにしても、ステテコだろうなと思いました。 いやホラ、猟師だし、防寒と装甲強化をかねてね!? 永井くんがはいてるのはお下がりじゃなくて新品です。新品。
でも、寝込んでるときはきっと、ノーパンでしたね(真剣)。
おかげで、この世界の闇人はぱんつはいてない族なのかと思っていた永井くんが、自分の前で着替えるオキタさんを見て「(・д・)!?」となったかどうかは知らない。
あ、闇人がみんな黒っぽい服着てるから、まともな色彩感覚ないんじゃないかと疑ってましたが。 絵日記!絵日記に色ついてた!! てことは、色の見分けはついてますね。 じゃあ、エンディングの色彩が永井くんに見えている世界なら、永井くんのほうが、可視光線のうち赤色光を基調とする太陽の世界に慣れてない目ってことなんでしょうね。
そもそも、人間が感じる色彩というのは、地球上で観測される太陽が生む、可視光線の領域(スペクトル。いわゆる、虹色)に合わせて視覚が発達した結果といわれているので、あの世界の闇人は、黒い太陽の波長に合わせて発達した目を持つのだと推測されます。
ので、オキタさんの視界をジャックしたとき、永井くんが見る世界というのは、彼の知る色彩に変換されてたらいいなぁ、と思ってます。 (2での視界ジャックが、網膜というか「眼」が捉えた光景をそのまま見ているのではなく、「脳」が認識している世界を捉えてるんじゃないかなっていうのは、三上さんがツカサの眼を通して物を見たとき、視界がモノクロになってたり、屍人、闇人の視界もあんまり色がない感じだからそう思うんですが。 後者は死体の目を使ってるからまた事情違ってそう。 無印だと、半屍知子ちゃんが認識してる世界は綺麗でしたね……。
絵日記自体が闇人の色覚を通して見た色だとしたら、太陽光の下で見たとき、人間の目にはまったく違う色合いで描かれたものに見えてるかもしれないけど……。 とりあえず、人間の世界と同じ色彩があるものだと想定します。
オキタさんちの文明事情、ガス。 昭和30年頃といえば、東京ガスが、戦災後の制限を乗り越え、100万戸への24時間供給を開始した頃なんですが……。 オキタさんの暮らす集落に都市ガスが引かれてるとはちょっと考えにくい。 電気は来てると思うけど。
特記はしてませんが、プロパンガスだと思って書いてます。 八年前まで住んでた家のご近所の、長屋みたいな平屋のアパートは全戸プロパンだったなあ……。いまどきー!?ってビックリしたけど、現在の都市部でも、ちょいちょい見かけますね。
さておき。
次回を前に、この世界の鳩がどうなってるかについて一考。
<そして適当に鳩設定。>
太母神である海の女神による人口調整が行われている世界では、夫婦となった者は太母を祀る社に「授かった子は慈しみ育て上げる」と誓願し、子を授かります。 多くの子は「莢」に入った状態で海辺に漂着し、親の手に触れて外界にあらわれます。 子供の中には、ごく稀に「鳩」と呼ばれる印をもった女児が誕生します。 「鳩」を授かることは母胎への信仰が篤い証拠であり、大変な栄誉なのですが、十八の歳まで育て上げた「鳩」は、海に還さなくてはなりません。
海に還された「鳩」は、太母の意志を皆に伝える使者となって、ふたたび陸にあらわれるといいます。
その時、「鳩」に個人としての人格は失われ、太母の意思をうつした分身として働くようになっています。 容貌も変わり、育てた親であっても、娘を見分けることはできないと言われています。
ある地方には、こんな昔話が伝わっています。
その村には「鳩」の印を持った少女がおりました。 とても美しく、優しい娘でした。 少女は、幼なじみの少年と恋仲でしたが……十八の歳に海に還るまで純潔を保たねばならない「鳩」と、闇人との恋は許されないものでした。
十四を過ぎた時、少女は村の中の「禊屋」に閉じ込められました。 残りの四年間を、そこから一歩も出ずに、肉食を断ち、禊し、斎戒して過ごすのです。
世話役の女たちのほかは、父親さえも娘の顔を見ることはできませんでした。
恋人である少年は諦められず、日々の食事として捧げられる果物の中に、こっそりと少女への手紙を紛れこませました。 見つかればただでは済みませんが、他に手立てがなかったので。
少女もまた、小さな庭を散策する時に垣根から文を投げ落とし、少年と言葉を交わしていました。 そうして二人は、密やかに想いを育てておりました。
強すぎる光が照る、誰も出歩かない満月の夜には、顔を隠して表に出て、垣根越しに指を触れ合わせることもありました。 棘のある枝で少年の手は傷だらけになり、光に痛めつけられましたが、少女の指先に触れる喜びに比べれば、そんなものは少しも気になりませんでした。
しかし時は過ぎ、「鳩」が太母の待つ海に還る日がやってきました。 「橄欖(かんらん)の葉」と呼ばれる若い男が船を漕ぎ、「鳩」を還す日になると、きまって海に生じる大渦まで送り届けます。
もし、「鳩」の娘が海に入るのを拒むようなら無理にでも突き落とす、そんなお役目であることは皆わかっていましたから、なかなか志願する者はおりません。 ところが少年は、その役に真っ先に志願しました。
そして、少女と共に海に漕ぎ出て……二度と戻りませんでした。 鳩を海に還した証拠には、艶々とした緑の葉と黒い果実をつけた木の枝だけが乗った小船が浜辺に漂い着いたので、少年と鳩が逃げたのではないことだけは、皆に伝わりました。
そうして幾日か経ったころ、臈たけて美しい「鳩」が村を訪れ、新しい「鳩」を育てた人々を労い、多くの富と、より良い莢をもたらすことを約束しました。 村人はみな喜びました。
その鳩が、かつての少女であったかどうかは誰にもわかりません。 少年が何処に行ってしまったのかも。
ただ、二人はしあわせな鳩と葉であったと、あの垣根を見やってぽつりと呟いた鳩の声は、何処か、羨ましげなものでした。
<などということもあったんじゃないでしょうか的な。> <人間と闇人が共存してる平行世界の闇人沖田さんと、人間永井くんでも似たような話書いたね?>
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