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じゃあ作戦会議でも始めようか。

この問題はとても簡単なんだよ。君がそんなに必死にならなくてもいいくらいに。

え?なんで君の携帯番号を知ってるかって?
君と比較的仲がいい松野さんから教えてもらったんだよ。私が君と直接話をせずにマネージャーになれると思った?なら君は私を買いかぶりすぎだよ。

うん、じゃあ本題に移そうか。

土日は練習があるのかな?テニス部の。ああ、あるの?じゃあ君も行くんだね。行くんだよ?
で、梓ちゃんとは仲良くしておいたほうがいいよ。あの子はかなりいい子だし、なつかせとけば可愛いもんだよ。
でもあんな啖呵切っちゃえば梓ちゃんには嫌われちゃったかなー。惜しいことしたね。半田さん?ああ、あの子はダメダメ。もれなくおっかない人がついてくるよ。まぁ必然的に、君は梓ちゃんと仲良くやらないといけないんだよ。
そんなの嫌だとかわがまま言うなよ。

じゃあ、君が何をすればいいか、話そうか。

君、漫画知識はある?ラノベとかでもいい。少女漫画とか。ああ、あと二次創作。夢小説と呼ばれる類いのものだね。だいたい想像はできたかな?

じゃあ何故、そういった類いに出てくるヒロインがキャラ達に支持されているかわかるかい?
じゃあ何故、そういった類いに出てくる悪役女キャラはキャラ達に支持されないかわかるかい?

それはね、性格に難があるからなんだ。

髪がピンクだろうが巻いていようがハーフだろうが、悪役女キャラっていうのはみなこぞって顔がいいんだ。ヒロインより可愛いかもしれない。
じゃあなぜ、私たちから支持されないのか。わかるよね、裏があるからなんだ。

陰でヒロインの悪口を言っていたり自分のためなら誰だって蹴落とす悪役女キャラに共感は得るかもしれないけど応援する気にはならないだろ?それと同じだ。

今この状況はさ、君が悪役女キャラ、梓ちゃんがヒロインの立場なんだ。

…わかるよね、自分が一番。
うん、つまり君の願望は叶わないんだよ。
だから私がいるんだ。

君の願望を叶えるために何をするべきが助言を与えるよ。

まずは見た目だね。うん、見た目見た目。見た目は一番重要だ。
あまりチャラチャラしないほうがいいよ。もっと万人受けする髪型とかにしなよ。ポニーテールとかでいいんじゃない?あと化粧はやめな。香水もしかり。
皆が喜ぶと思った?馬鹿おっしゃい、豚に真珠をつけたって豚は豚だよ。やだな、そんなに怒らないでよ。
とりあえずそんなきゃぴきゃぴしないでね。

あーあと、性格?
あまり喋るなよ、あいつらと。嫌われるよ。見てるのも駄目。君は仕事をしてればいいの。梓ちゃんと。
わかるだろ?押して駄目なら引いてみろ。

あとは常識から逸脱した行動をしなければ大丈夫。
みーんな君を好きになるよ。

保証するよ。大丈夫。なぜ言い切れるか?人間ってのは単純で、世界は案外易しくできているからさ。




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