男主は、人間の姿をしている天人。
身長も見た目年齢も銀さんたちと変わらない。
非常に雑食な天人。味覚がなく、何でも食べられる(胃が2つある?みたいな設定で)。
ある人を探すために地球にやってきたけど迷子になる。
お腹が減ったけれど、目の前にあるの建物を食べるわけにもいかず、その場に倒れ込む。
「…ここは?」
目を覚ますと見知らぬ天井。
身を起こす。どうやら家の一室らしい。
「…?」
「アラ、目が覚めたんですね。新ちゃん、お水持ってきて」
「あ、はーい」
お妙登場。
家の前で倒れていた自分を解放してくれたと聞き、男主感激。
「…どうもありがとうございます」
「包帯が見えたものだから、勝手に変えたんですけど、随分大きな怪我をおってるんですね」
「え?ああ、いや…。お目目汚し、失礼しました。お恥ずかしい」
「いえ、そんな。あ、お腹すいてません?ご飯持ってきますね」
なんと気立てのいい女性だろう、見ず知らずの男にこんなに優しく接してくれる女性ははじめてだ…と、男主感激。
「はい、どうぞ。たくさん食べてくださいね」
「……これは?」
「卵焼きです」
どう見ても黒焦げの何か。
男主、臆することなく口へ運ぶ。
「あっ、姉上ええ!!けが人になに食べさせてっ…」
「あらあらはしたないわよ新ちゃん。大丈夫、新ちゃんの分もあるから」
「いやそういうことじゃない!」
新八の不安もいざ知らす、男主、腹が減ってるのでばくばく食べる。
「ちょっ…アナタ大丈夫ですか…?」
「すみません、おかわりいただけますか?」
「ええええええええええ!?!?」
新八唖然。
お妙は笑顔でおかわりをよそってくる。
とりあえず銀さんに相談だ!
「ほぉ…。侍ですか。いやぁ感激だ」
「アンタのそのナリは…僧侶か?」
「僧侶のフリです。こうしていれば食べ物を恵んでくれると聞いたので…。私は天人です。遠路はるばる地球へ来たものの迷子になってしまい、この心優しい女性に救われました」
「なんだ?お前卵焼き作れるようになったのか?」
「いえ、食べたのはあの暗黒物質です銀さん」
「…」
説明したとおり、何でも喰えるし味覚がないので胃に入ってしまえばすべて同じな男主。
「自分には味覚がありません。だから、『美味しい』がわからないんです。道端の草も、鉄パイプも、豚の肉も、胃に入ってしまえばすべて同じなんです。…でも、お妙さんのような心が美しい女性が作る料理なんだ。それはきっと『美味しい』に決まっている。お妙さん、とても美味しかった。ありがとう」
「……!!」
恋に落ちる音がした。
なんかもう二人ともメロッメロ。オーラがピンク。
「よかったな新八ィ。将来のお兄さんだぞ仲良くしとけ」
「なんでェ!?!?」
みたいな感じで。
男主、志村家に転がり込み共同生活を始める。
でも近藤とか九ちゃんとか黙ってないから決闘とかしてほしいなぁ。
「お妙さんを賭けて勝負だァエロ坊主!」
「争いごとはちょっと…」
「お前も男なら、愛する女は戦って奪えってんだ!」
「いや姉上あんたのものじゃないんですけど」
「さぁお妙さん!あなたが決めてください!なにで勝負するのか!」
「じゃあ、私の手料理を多く食べた人が勝ちで」
男主、勝ち。
そんな感じのほのぼの時々シリアスな話。
男主は袈裟とか着てたらいいよね。「蛇麓(へびろく・だろく)」みたいなかっこいい名前がいいな。
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