「真城くんて、漫画描いてたりする?」

高校入って初めての席替えで隣になった女子からカミングアウトされたサイコー。

「え、あ、まぁ…」
「ああ、やっぱり、嘘じゃなかったんだ…」
「え?」
「私もコンビで漫画描いてるの」
「私も!?って…僕がコンビで漫画描いてるの知って…」
「高木くんでしょ?私はほら、高木くんの席の隣の△△とコンビ組んでるの」

シュージンの隣に座っているのは結構イケメンな男子生徒。
まさか彼が?でも確かにシュージンと漫画の話してるとこっちを気にしてるようだったけど…。
と頭の中で分析するサイコー。

「で、真城くん。ルーズリーフあるかな?終わっちゃって」
「え、まぁあるけど…」
「ネーム描けってうるさくてさ、あいつ」
「ネーム描くの!?ってことは〇〇さんが絵担当?」
「あ、違うよ。△△と私で一回ネームを描きあって、出来上がったらお互いに見せて、自分が負けた!って思ったら相手の漫画を描くの。私は背景担当。おおまかなのは△△がやってくれるの」
「へぇ…。ごめん、邪魔しないから見てていい?」
「うん、いいよ」

こんな感じで仲良くなる。
サイコーとシュージンは勿論週間ジャンプだが、ヒロインと相棒はスクエアのほう。
自己紹介。

「△△です。よろしく」
「あ、こちらこそ」
「にしても△△くんが漫画描いてるとは思わなかったなぁ」
「△△でいいよ。くん、とか他人行儀だろ?」
「うわ、馴れ馴れしい」
「るせぇ」
((仲いいな))

で、亜豆のことも知っていき、見吉とも仲良くなる。

「こんなこと聞くのはなんだけど…△△って〇〇と付き合ってるの?」
「いや。まだ付き合ってはいない」
「まだ?…ってどういうこと?」
「俺はあいつが好き」
「え!?」
「マジ!?」
「好きな女とコンビ組めて嬉しいけど、別にこれ以上の幸せは望んでない。一生涯、あいつと漫画描けるならそれでいいかなって思う」

かっこいいぜ△△くん。
一方ヒロインは

「相棒、かな。でもたまにあるよ。異性として見ちゃうこと。真剣に漫画描いてるとことか見るとかっこいいと思う。でも私はまだ、好きっていう感情よりも感謝が大きいの。私の才能を引き出してくれて、すごい嬉しい。今、△△と漫画描いてる今がすごい楽しいの」すれ違いなんだか一方通行なんだかよくわかんない物語。
俺得だなぁ…。


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