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確かに。
数日前から喉が痛かった。
飴なめときゃ治るだろ、とか思ってたけど俺の体の免疫力はウイルスに敵わなかったらしく今こんな状態だ。
畜生ウイルスめ。俺とリコのラブラブを邪魔しやがって!!

確かに俺はリコと付き合っている。
だがな、クラスの違う俺達は休み時間と朝と帰りと部活くらいしか会えることがない。
しかも部活の時は邪魔者(部員たち)がいるので人の目を気にするリコとイチャイチャできない。

だから俺は、苦痛な部活の時間を乗りきった後の片付けとか帰り道がリコといれる至福の時間なんだコノヤロウ。
それを邪魔しやがって…!!

いや、それよりも。
みきなに迷惑かけちまったなぁ…。鷹那も風邪っぴきだし。
うん、前々からだけど兄貴失格。

いや待て、兄貴は失格かもしれないが、リコの彼氏として失格してないよな?
待て待て待て。
俺は大変な間違いを犯してはいないのか?
リコを生涯一生守ると決めたこの俺が、風邪ごときで部活を休んでいいのか!?
あんな狼共の巣(バスケ部のことです)にあんな可愛い俺の彼女を置いたままでいいのか…!?
やばい、確実に襲われる(リコが)。
そうだ、日向は女子との関わりが少ないウブな野郎でリコを見る目はたしかに性的だった。
やばい、こうしちゃおれん!!

「部活に行く!!!」
「安静にしてなさい」
「わっ、みきな!?びっくりした!!」

いつの間にか妹がベッドの横にいた。
黒子かこいつ。

「安静にしなさい。部活が終わったら、リコさんが来てくれるらしいので」
「おっ、まじで…」
「だから寝ててください」
「んー……」

チラリと妹を見ると、顔には出してないけど疲れてるみたいだった。
…やっちゃったなぁ。
せっかくの休日、無駄にさせちまったし。
なんで風邪ひいちまったかなぁ。
多分これでみきなも風邪ひいちまうだろうし…。
その時は学校休んでも、こいつの看病してやろう。

「なー、みきな」
「?」
「お前が風邪引いたら…ちゃんと俺が看病してやっから……。俺の看病、よろしく」
「……何です急に」
「いやー、絶対お前風邪引くだろうなって……。うん、だから?」

はは、と笑ったら喉が痛くなって咳き込んだ。
寝てなさい、と呆れられたので、俺は苦笑いしてから目を閉じた。




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