結婚を前提に

桜がまだ咲き乱れる4月の出来事を、俺も、あいつもあいつらも。
忘れはしないだろう。

「1年C組!!!佐鳥幹也!!!男子バスケ部マネージャーとして絶対こいつらを全国優勝させます!!!」
「…佐鳥くん…!?」

屋上を見上げるリコの顔には、驚きが見えた。
まさか、何で、彼が。
屋上にいる幹也は豆粒くらいの大きさの人間の中からリコを探す。
リコはその瞬間、幹也と目があった気がした。

「そして相田リコさん!!!俺はあなたが好きです!!!だから!!」

そしてまた大きく息を吸い、言った。

「結婚を前提に俺と付き合ってください!!!!」








「これがプロポーズの言葉なワケよ」
「迷惑極まりないですね」
「まぁそのあと先生達にこってり怒られたんだけどな」
「でしょうね」

***

兄がリコと付き合う経緯をヒロインに語ってるだけ。



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