22-1

別に自慢するわけじゃないけど、私は可愛い。
幼稚園のころから男の子にアプローチされてたし、小学生の時にはもうキスだって経験してた。
でも、まだ本気の恋はしたことない。する必要もないと思ってる。だって、そしたら一人の男の子といなきゃいけないんでしょ？そんなの嫌。私はたくさんの男の子といたいの。男好き？勝手に言ってれば？

だから、私に恋なんて必要ない。
勝手にあっちから恋をして、私はそれにこたえたらいい。
極論言うと、モテてればいい。
だから私はマネージャーになった。みーんなみんな、私を好きになった!!!!
でも。
佐鳥みきなが現れてから、おかしくなっていった。



最初にあの女の話を持ち出したのは日吉だった。彼だけは私にアタックしてこなかった。つまり、ツンデレってやつ？
そんな日吉が、佐鳥の話をしだした。
席替えして席が隣になった、みたいな話だったと思う。今思えばおかしな話よね。なんでそんなこと言う必要があったのかな。
それで噂好きの景吾が、今度の合同合宿、私だけじゃ大変だろうからって、佐鳥を一緒につれてくことにしたのよね。優しいよね！でも佐鳥は可哀想に。景吾は、ただの暇潰しとしてあんたにかまっただけなんだから。
自分だけ特別だなんて勘違いしないことね。

見てみたら、侑士と一緒にいた眼鏡の女だったからびっくり。
そこでまず気にくわなかった。
そしたら何？長太郎や景吾、ジローまであいつに興味を持ち始めてた。
中でも、長太郎なんてまるで初恋したみたいになっちゃって…!!
だから、私は佐鳥が嫌い。
あんな態度の悪い奴、私に歯向かったらどうなるか、身をもって知ればいいのよ。

それより、合宿楽しみだなぁ。
景吾から貰った資料にはご丁寧に顔写真が貼られてたし！
すごい美形揃いでびっくりしちゃった！
彼らに会うのが、すごく楽しみなの！
そして、みーんな私の味方につけて、佐鳥を虐めてやろーっと。
ちょっと痛い目見せるだけよ。心配ないわ。あははっ。


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