「銀司朗、銀司朗」
「なんですか?」
「さっき教えて貰ったんだけれどね、Trick but Treat」
「……お菓子を渡しても悪戯するつもりですか貴方は…」
「ダメかな?」
「…散々お渡ししているのに悪戯までされるとは割に合わないな、と思いまして」
「ああ成程。うーん、それじゃあ……Trick me?」
「……………はあ。貴方、他所でそれは絶対に言わないで下さい。いいですか?分かりましたね?」
「おや、それもダメなの?」
「ええ。ダメです。むしろさっきよりもダメですね。というよりも大体、淑女たるもの悪戯をしろなどとはしたないことをそうそう気軽に口にするようなものではなく…」
「ああ、ねえ銀司朗。でも他所はダメと言うんだったら、君になら別にいいんだろう?なら問題ないと思うのだけど」
「………ですから。それが例え私でも、です」
「…?意味がいまいち理解できないよ」
「……はぁああ。…私は一度、貴方を酷い目に合わせるべきなんでしょうかね」
「ええ?酷い目って…なんだか物騒だなぁ。君に出来るの?」
「ええ。勿論」
「、っと…銀司朗?」
「…飼い猫の躾は、主人たる私の義務ですからね。これで身を持って貴方に理解していただけるなら、何も言うことはないでしょう?」
「ふ、ははっ、怖いなぁ…もしかして私は今から痛いことでもされてしまうの?」
「…さて、どうでしょうね。まあしかし、何はともあれあまり迂闊なことをしているとどうなるのか、これを機に貴方はきちんと覚えてるといい」
「銀司朗、」
「……まったく、困った猫ですね。お喋りの時間は、もう終わりですよ?」
っていう、ホントはこんくらいのやり取りな銀日でした。ハロウィン終わる前に銀日しときたかったので送り付け。
▽ハロウィンの弊害(日景と銀司朗)2013/10/31 23:10prev | next