矢野崎くんについて+α
2012/12/19 00:00


矢野崎くんは、香野くんの家系の妾子です。
香野くんとは異母兄弟。
香野家は名家なので、存在自体を疎まれて隔離された場所で育ったため香野くんとは正式な面識はありませんが、幼少期に偶然出会い、それから何度か遊んだ経験があります。
でも香野くんはそのことをうっすら覚えている程度で、矢野崎くんとは入学してすぐ配属された諜報部での出会いが初対面だと思ってる。

で、矢野崎くんとしては、それで好都合だし自分からバラすつもりもなくて、ただ純粋に、唯一本家の人間の中で自分を対等に扱ってくれた存在として見守り、手助け出来ればいいという考えで親身ながら他人行儀な態度をとったり。
あと、それを香野くんと同時期に配属されてきた早川くんは何か変な感じだなこいつら…とか考えたりしてるけど、それはまた別の話として置いといて。

矢野崎くんは、自分の存在や立場を、香野くんに知られたくないと思ってそうな気がします。
影ながらに見守っていたい、自分という人間の生まれや立ち位置を認識することで、香野くんはきっと悩み苦しむことだろうから。君は本当は優しく、とても慈悲深い人間であるはずだから。
そんな、矢野崎くんから見た香野くん。

彼の中で、香野くんがどれだけ高い役職に立とうと妬み蔑まれようと、守るべき存在で、胸に刻んだたった一人の弟、そんな矢野崎くん。

己の立場をわきまえて、出しゃばらず、かといって本家の小間使いにされようと従順に従ってはいますが、香野くんが直接的に関わってきはじめた頃合いから、彼は判断基準を香野くんに据え置いてyesとnoをハッキリさせそうです。

どれだけ惨めな思いをさせられても血の繋がる血族を断ち切ることが出来なくて、愛しくて、疎ましいのに、それでも首輪をつけられたままの狗であることから抜け出すきっかけは香野くん。
最初、二人のことを考えた時は夫婦っぽいなーと思ったけど、多分それが恋愛じゃなく家族愛的なLOVEだったからなのかなと思ったりしました。

あと井出くん、一臣くんは、それぞれ3年のため比較的砕けた口調で話す間柄くらいじゃないかなと思います。
井出くんは一臣くんに傾倒してるけど、理解できないけどもう少し分かりやすくやればいいのになって呆れつつも君らしいよねって軽く頭ポンってする対象が矢野崎くんだったりして。
ついでに、事情を知ってるが故に香野くんにもちょっと甘くなる井出くんとか。
一臣くんは、事情把握してても多分興味とかないような感じかな?
でも気安い口調で会話はしてそう。例えその内容が物騒なものであったとしても←

そんなノリで、この黒軍三人は私の中でなんとなくフルバのマブダチトリオを彷彿とさせる感じです。
一臣くんが綾女で、みっちゃんが紫呉で、矢野崎くんがはとりとか。
イメージとしては矢野崎くんはもう少し柔和な感じなんだけど、ポジショニングとして近いものを受信しました。

あと、彼はきっといつか死ぬ系男子です。
死んだ後かその直前に、兄であることを香野くんが知るイベントとかあれば最高だと思います。


(静流、お前に兄らしいことは一つも出来はしなかったけれど、俺はいつまでも想い、祈り、見守るよ、)

(この、風になって)

(お前の行く道を)
(お前の、見据える先を)

(いつまでも見守り、祈り、そっと寄り添い、願うよ)

(どうか、その瞳が曇らないように)
(どうか、その柔らかなお前の心根がいつか朽ち、腐り果てたとしても、折れてしまいはしないように、)

(俺は、この命と引き換えに、お前を見守り続けると誓うよ、)


そんなイメージの、矢野崎くん。
彼は香野くんを想い、肉親として愛しはするけれど、その想いが強くて、そしてあまりに自己犠牲には慣れすぎていて、どこまでも独り善がりで完結した愛情しか抱けない悲しい人なんだと思います。

…突き詰めて考えたらすごく悲しい設定だけど、普通に絡めたらみんなに平等に優しくて、お兄さんだったり時にはお父さんだったりして、自分のことはかえりみないところを同等のポジショニングの人間には「もっと頼れよ、」とか言われて苦笑って「…はは。じゃあ、お言葉に甘えてそうさせてもらおうかな、」とか面映ゆく返すような、そんな生存ルートも有りだと思ってます。
本音としては、お兄ちゃんを幸せにしてあげ隊。

茨の道でも、政略でも、お兄ちゃんが幸せになれるような相手がいつか見つかればいいなとか私的にすごく思う子に相成りました(´ω`)



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