航太は自分で主張してるし、実際ノンケではあるんだけれども、お兄ちゃんを見つめる、あの言葉にはし難い複雑な感情を乗せた横顔がどうしても気になって、つい目で追ってしまったり、声をかけちゃったりしてそうだなって思う。


「俺のこと、嫌いでしょ?」
「、は?」
「いつもそんな目で俺のこと見てるし」
「別に…」
「さっきも見てただろ?」
「っ…おまえ、前向いててなんで俺が見てたとかわかるんだよ」
「分かるよ」
「…だから、なんで」
「はは。だって、そんな目で見られてたら…ね?」
「っ、しらねーよ」


みたいな感じで、なんつーか航太も聡くんのことは嫌いというか苦手だと思ってるし、聡くんもきっとそういう認識なんだけど、達観した全てを包み込むような眼差しのマンドラゴラさんには若いわねぇとか言われそうなイメージ…。

最初は自覚ないはずが、マンドラゴラさんに指摘されたり、例えばふとした時に弟くんがたまたま触れてくる機会があって、その瞬間に一拍の間を置いて一気にぶわってなって「、え……は?……え?」とか一人でなってから彼の『あいつは男だありえない俺はノンケだノンケ…!』って暗示をかける日々が始まる系?

マウントポジション取られて首軽くしめながら、なんかそういうこと言われてるのが頭に浮かびました。「っぐ、う…く、るし、」って顔ゆがませて生理的な涙浮かべるのを見て、足りないよ、こんなんじゃ、って困った笑いを返すくらいの殺伐でも美味しい。

あと多分兄のほうに最初普通に話しかけたりしてて弟くんにひやっとする警告をされてたりしそうだな。なんか、命の危機を感じる系の。

っお、俺はホモじゃない!!!って叫びながら脱兎のごとく逃げ出すよ(笑) 恋と呼べば最後、そんなタイトルでもつけてやりたくなるようなビターテイストラブなんだろうなとか思います。






航太と聡くん/白

2013/12/04 16:06

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