▽現パロ伊桐で、ボロアパートに住んでる伊崎くん(というか、それを踏まえた上での伊桐の馴れ初め的おまとめ)


なんかこう、きっかけは不良かなんかに絡まれてた桐子を伊崎くんが助けたとか少女漫画によくありそうなイメージ。

で、伊崎くんに助けられたものの、桐子は絡んできてた相手に強く掴まれてた場所が痣になってて、それ見た伊崎くんが

「……ついて来い」
「え?」
「…手当て、してやる」

それ以上の会話も無いまま、すぐ近くのボロアパートへ向かう伊崎くんの後ろを桐子はついて行って、中に入るとほとんど物のない簡素な部屋で。
湿布を貼って、一応それが取れてこないように、手慣れた所作で包帯を巻いてくれる伊崎くん。
そしてその無骨な手をぼんやり眺めてる桐子…。
終始会話もなく、手当てが終わったら

「家、どこだ」
「あ…ええと、駅前の公園の近く、です」
「…そうか」

一言呟いて、立ち上がったかと思ったら見上げる桐子を無愛想に一瞥して

「……送る」

とかお前ホント全然喋らないな!?って勢いの伊崎くんなのに「はい」って笑顔になってまたついて行く桐子。

そんでその家までの間、終始無言で先を歩く伊崎くんの背中をまたぼんやり見つめながら、少し後ろを桐子はついて歩いて。
家の近くまできたところで、

「あの…もう、ここまでで大丈夫です」
「…分かった」
「ふふ、ありがとうございました」

桐子の礼には特に何も返さず、背中を向けて帰っちゃう伊崎くん…。

けどその数日後、伊崎くんの家へ桐子が今度は自分からまた訪ねてきて

「お前…」
「こんばんは」
「…何しに来た」
「この間の、お礼がしたくて」
「…いらねーよ、そんなもん」
「でも…」

とか言ってたらふわっと甘い匂いがして、その瞬間伊崎くんのお腹が鳴って

「……あの、召し上がります?」

桐子が紙袋から、可愛らしくラッピングしてきたパウンドケーキを取り出して、そういや飯食ってなかったな……ってそれを暫く見つめて結局「…食う」「ふふ、どうぞ」って受け取っちゃう伊崎くん。無愛想が過ぎるよ。でもそういうところが好きだよ…。うう、伊桐ちゃん本当に可愛い。

長居せずにありがとうございました、ってもう1度桐子はお礼の言葉を残して帰って行って、自分の部屋に不似合いな菓子の包みを崩しながらハグ、と甘さ控えめパウンドケーキかじって「……美味ェな」とか伊崎くんは独り言いっちゃったりしてて欲しい。

そしてそれから後日、運命的に、というかたまたま街中で再会して

「あ…こんにちは。ふふ、またお会いしましたね」
「……おう」
「この間の…お口に合いましたか?」
「まあ…悪くはなかった」
「ふふ、良かった」

嬉しそうに笑う桐子に、

「よかったら、また作ってきてもいいですか?」
「…はあ?何でだよ」

わけのわかんねえこと言い出してなんだこいつ、って思うのに、

「また、食べて欲しくて」「………」
「だめ…ですか?」
「……勝手にしろ」

無愛想に言って、

「はい」

そう嬉しげに笑う桐子。


とかなんとか、そんな流れからボロアパートへ通い妻する感じの桐子に繋がる伊桐が見たい…見たいです……。
そんでもって、お邪魔しに来た桐子はいつの間にか伊崎くんのお部屋かベランダに住み着いちゃった野良の子猫を可愛がって、じゃれてる1匹と1人を優しい眼差しで自分が見つめていることに全然気づいてない、ろくになんもねー部屋で何が楽しいんだか…な伊崎くん…そんな伊崎くんが…そんな伊桐が欲しいです……。

まとめというか、ただの願望…。






現パロな伊桐/白

2016/03/26 02:00

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