シロウ様小説4 | ナノ









何でもないような朝に思えた。
不規則な生活をしていた神崎は飛び跳ねるように起きた。と同時に鼻をかすたコーヒーの香り。
以前まではなかったのに朝と思える空気も姫川と共にするようになってからのこと。
姫川もこのアトリエに来てからも生活の体勢は変わらず、時間も気分もまばら気味だった男の生活に慣れたものだ。
それでもいつでも描き始められるように同じような時間に起き、1人だったり2人だったりの食事を済ます。
今日は早朝とも云える時間に起きたようだと部屋の向こうから聞こえた足音が語っている。

『バタン!』

乱暴な開け方の向こうに立っていた神崎は寝起きだろうが関係なくスケッチブックが抱えられていた。
…これは大変に珍しい光景だ。

「…おはよう」

妙に迫力のある覚醒してますという顔がジッと見つめ、

「そこ、座れ」

ソファーを指しながら自分はその前に腰を下ろした。適当に座ってもこれといった指示もなく、腰をかけたと同時に鉛筆を持つ手が動いた。
シャッ、シャッ、とスケッチブックの上を滑るように鉛筆が戦を描き、時折睨みつけるような鋭い視線が対象物を見る。
力強さのある瞳の色はひと度絵描きとしての男に成る時のものだ。そこを見れた喜びもありながらも熱視線に別な動揺もする。
心地良く縛られる、互いが互いしか見つめていない空間がたまらない高揚感を味わっていた。
気がつけばあっという間の30分。
床に落ちた鉛筆が転がりそこで集中力が途切れる。スケッチブックから僅かに覗かせた神崎の目が笑い、だがその中にはトロンとした眠気がチラついた気がした。

「…よーやく、描け…た」

満足そうな笑みを携えながら身体が後ろに傾く。

「神崎!?」

頭を打ちつけてしまう前に受け止められた姫川は小さな安堵を零す。
描き終えた途端に寝入るなどこれまた珍しかった。
昨日はよほど眠れないことがあったの。もしくは久々に満足に描けたことでの気の緩みからか。
一心不乱にスケッチブックに描き続けたそれを目にした姫川は頬を熱くする。

「…おいおい…」

照れながらも嬉しそうに口元が緩んだ。
さて、起きたら完成させた絵の説明をしてもらおうか。

「神崎、お前って男はやっぱ芸術家だよ」

人物画は苦手だと云っていた筈のなのに。
眠りにつく神崎を微笑みながら見つめるそれは、スケッチブックに描かれた姫川の顔と全く同じ表情を浮かべていた。








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ひええええええ!!シロウ様から
相互記念の姫神の小説をいただいてしまいました!!(((o(*゚▽゚*)o)))
死ねますもうっもうっ!!(殴)
なんと、私が絵師ということで
モデル姫ちゃんに絵描き崎君だそうで!
シロウ様…very god貴女が神でしたか!
神崎君が絵を描いてる時点であっしは
「(<●>ω<●>)!!!!!」と顔面爆発が
抑えられませんでした!!!
毎度美味しく思いつかないような発想と
文才力にとてもジェラシーしてます!笑
そんな神なシロウ様から頂けであっしは
もう画面越しですが五体投地します!

本当に素敵な小説をありがとうございます!
これからも河島をよろしくお願いします!








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