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『すみません、ジャッカル桑原はこちら、いる?』
「へっ?(ちょ、ちょー美人っ)」
『あの、日本語が変、でしたか?』
「え、えっと・・・」
『ジャッカル桑原、いますか?』
「い、いるけど、あんただれ・・・」
「あれー名前ちゃんじゃんっ」
『ブン太っ』
「学校に来るなんて珍しいなー、あ、俺に会いに来てくれた?」
『ふふ、兄に用、だけど、ブン太に、会いたかった』
「嬉しいこと言ってくれるじゃん、こんなとこだとなんだし、部室に行こーぜ」
「ちょっと待ってくださいっ!!」
「なんだよ、赤也」
「あの、この人はいったい・・・」
『わたし、ジャッカル桑原、いもうと、名前』
「そっ、全然似てねーだろっ」
「ジャッカル先輩の、妹・・・めっちゃ美人っすね」
「惚れるなよ、俺が狙ってんだからっ」
「もう・・・遅いっすよ・・・」
「げっ・・・またライバルが増えたのかよぃ」
「また?」
『どう、した?』
「なんでもないっ、じゃあ部室行こうぜ」



「名前っ」
『にぃにっ』
「どうしたんだよっ、何かあったのか?」
『これ、忘れた?』
「タオルとジャージ・・・本当だ」
『でしょ』
「ありがとな、助かった」
『ふふ、どう、いたして』
「でも、一人で来るなんて・・・変な奴に話かけられたりしなかったか?」
『だいじょうぶっ、みんないい、ひと』
「名前ー!!!」


だきっ


『きゃっ』
「久しぶりじゃのー、俺に会いにきたんじゃな?」
『まさはる、くるしっ』
「おい、仁王!!俺の名前に触るんじゃねーよっ」
「何が俺のじゃ、デブン太」
「確実にデブン太先輩のじゃないっすよ」
「お、俺はデブじゃねー!!!」

「丸井、赤也煩いよ」

『あ、ゆっきー』
「ゆ、幸村、これは違っ」
「部長、これは全部仁王先輩が」
「人のせいにするなんて・・・仁王はそこで着替えてるじゃないか」
「ぷりっ」
「「(あ、あいつー!!!)」」
「で、誰が丸井のだって?」
「いや、その・・・」
『ゆっきー、ひさしぶり』
「名前ー!!どうしたんだい?もしかして俺に会いにきてくれた?」
『あ、えと・・・』
「そうなんだね、嬉しいなー、なかなかジャッカルが会わせてくれなくてね、ずっと会えたくてしょうがなかったんだ、そうだ今度一緒に出かけないかい?どこがいいかな?というかメアド交換しよっか、はい携帯出して」
『え、う、うん』
「んーと、これを消してっと、はい、ありがとう、俺のメアドは電話帳の一番最初に登録したから」
『あ、ありがと』

「「す、すげー・・・」」

「おい、幸村っ、電話帳の一番最初って俺の消したのか!?」
「だって家で毎日会うんだからいらないだろ?それに何かあれば俺が連絡するよ」
「・・・はぁ、名前、携帯貸せ」
『うん』
「ほんとジャッカルが羨ましいよ、早く名前と結婚したいな」
『けっこん?』
「そう、早く16歳になってね、そしたら俺が幸せにする」
『ゆっ・・・きー・・・』
「名前・・・」

「名前っ!!」


ぎゅっ・・・


『にぃ、に?』
「幸村、まだ名前は桑原家の者なんだ、ちょっかいは止めてくれ」
「ふーん、言うね」
「まだ俺の、可愛い妹なんでね・・・今日は早退するわ、名前、帰ろう」
『いっしょ?』
「ああ、一緒に帰ろう」
『うんっ、ゆっきー、ブン太、まさはる、あと・・・わかめさん、ばいばい』


バタンッ


「ジャッカルが幸村にくってかかったの初めて、かも」
「ふん、まー、名前は俺がもらうけどね」
「いや、俺じゃ」
「ちげーよっ、俺だろぃ」

「・・・俺、名前ちゃんに名乗ってねー」







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