zzz-s | ナノ
バタァン・・・―――


『けんやー!!!』
「ノックぐらいせぇ!!!」
『ええやん、そんなの、それよりさ、またお願いしてええ?』
「はぁ、またかいなー」
『だって飽きちゃったんだもーん』
「可愛い子ぶるな、きもい」

「謙也ー、そちらの別嬪は誰や?」

『・・・うわ、めっちゃイケメンっ』
「名前!!」
『はじめましてー、この金髪ヘタレの幼なじみの名字名前ですー』
「幼なじみやなんて、謙也がめっちゃ羨ましいわ、俺は白石蔵ノ介や、蔵って気軽に呼んでや、名前ちゃん」
『私のことも名前でええよ?』
「ほんま?・・・名前、」
『蔵・・・』

「ちょっと待ちーや!!!」

『なんやねん』
「邪魔すんなや」
「お前らあほかー!!なにピンクな空気だしてんねん!!」
『は?そんなん出してへんわ』
「お前の頭、沸いてるんちゃう?」
「・・・ひどっ」
『それより、蔵は彼女おる?』
「おらんよ、そういう名前はおるん??」


ぴくっ


『それこそおらんよ』
「じゃあ、俺頑張るかなー」
「えっ・・・」
「名前の彼氏になりたいね」

「うわぁぁあああああ!!!」

『なんやねんっ、いきなり大声出すなや!!』
「(ちっ)」
「ちゅ、ちゅーかお前なにしに来たんや!!してほしくないんか?」
『そやったわ・・・じゃあ、よろしゅー頼むわ』
「なんやねん、その態度やらなくてええんか?」
『くっ・・・謙也ー、お願いっ・・・して?』
「(なんやねん、この会話)なー、謙也になにさせるん?」
『あんなー、染めてもらうねん』
「・・・髪を?」
『せーかい!!蔵はそれ、地毛?』
「せやで」
「俺も地毛や」
『嘘つくなや、あほ』
「名前のはちゃうん?綺麗な茶色やん」
『これがちゃうねん・・・やからいつもブリーチ少年の謙也くんに頼んでるんや』
「俺、めっちゃ上手いもんなー」
「・・・なぁ、今度から俺が染めたらあかん?」
「『えっ?(は?)』」
「なに言うてんねん、白石」
「いやー、ほら、毒草とか好きやん、俺、カラーも薬使こうてるから薬繋がり?」
『・・・』
「どやろ?」
『・・・うんと、そやね私もその方がええけど蔵に悪いから、謙也ならどんなに迷惑かけてもええし』
「おまっ・・・」
「っ・・・そか」
「お前、まぢで俺のことなんやと思うてるんや!!!」
『げぼく?』
「可愛くないわぼけー!!!」



「ほな、またなー」
『謙也ー、ありがとさーん』
「じゃあなー」

「あ、謙也ー、ちょいちょい」
「なんやねん」
「大事にしーや」
「ん?何がや」

「名前は、お前が好きやで」

「!!!???」
「めっちゃ羨ましいやっちゃ」
「ん、んなわけあらへんわっ!!!なに言うて」
『どないしたん?』
「あ、う、なんでもないわぼけー!!!」
『喧嘩か!?喧嘩なら買うてやるでー!!!』

「くくっ・・・ほんま不器用なやっちゃなー二人とも」




「あ、そや名前のこと諦めたわけじゃないから、そこんとこよろしゅー」
「!!??」




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