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「名前、こっちへおいで」

『た、ろちゃん・・・』


私よりも一回りも二回りも大きな腕で私を優しく抱きしめてくれる太郎ちゃんが

私は好き


『・・・はやく、大きくなりたい』

太郎ちゃんに似合う大人の女性になって

はやく太郎ちゃんと、結婚したい

「名前、慌てなくていいんだ・・・」

優しい声音は変わらず、太郎ちゃんは私の頭を撫でた

「私が名前を好きなことはずっと変わらないのだから」
『っ・・・すき、たろちゃんがすき』
「私もだ、名前」

ゆっくり重なり合う私と太郎ちゃんの唇
触れ合う部分から太郎ちゃんの気持ちが伝わって、何故か泣きたくなった


もし願いが叶うなら

はやく大きくなりたい


そんな事を考えながら
私は太郎ちゃんに抱きしめられながら
窓から見えるはずのない流れ星を探してた





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