zzz-s | ナノ
『・・・きまずい、』

私が悪いわけじゃないのに
教室にいると思われるあいつと

どう接したらいいの!?



「お前、なにしとる?」
『け、謙也か・・・いや、その・・・』
「昨日のことが気になってんやろ?」
『っ・・・うう』
「らしくないわ、ほら入りー」
『ちょ、押すなや!!』

「おはよー」
『っ・・・』
「部活ぶりー」
「なんやねん、それ」
「部活で会った奴に挨拶いるかぃ」
「そやなー」


あれ?
なんか、普通だ


「どないたん?」
『えっ!?いやっ・・・ううん、なんでもない』
「あ、数学の宿題したか?」
「しゅ、宿題!?」
「忘れたな?当てられるで、自分」
「ほ、ほんまや!!白石、写させて!!」

そっか
蔵にとって、私とのキスは

何でもないことなんだ


ズキッ・・・―――


胸が痛い


『・・・なんや、あほらし』
「名前?」
『・・・私、次の時間サボるわ』
「ちょ、お前っ・・・」



何故か無性にイライラして

ただ無性に悲しくて


溜まった涙を2人に気づかれたくなくて私は足早に教室を後にした







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テーマ「人外ファンタジー」
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