zzz-s | ナノ
「一生忘れんなや」
顔は、いい
運動も勉強も学年トップ3に入る
けど、だけど
『性格、最悪やん』
『私のファーストキスが・・・』
家に帰ってきても私の気分は最悪
私がずっと夢見たキスは
性悪なエクスタシー男により
呆気なく散りました
『蔵のあほ・・・』
ブー・・・ブー・・・―――
『誰やねん、こんな時に・・・』
ファーストキスはどうやった?
『っ・・・あほっ・・・』
『どうもこうもないわっ』
目の前に蔵の顔があって
唇に触れた柔らかくてしっとりした感触
重なり合った呼吸
全身に走った、正体不明の・・・
『って、何思い出してんねん!!!嫌なことは忘れるに限る!!!寝ろ、自分、寝るんや!!』
寝ようとベットに身を投げる、けど
体が熱い
寝ようと思って目を閉じると
蔵の顔が浮かんで
『寝られへんわ、ぼけー』
それもこれも
あいつのせいや
終
『小春ちゃーん!!』
「ど、どないしたん!?」
『うう・・・もう、私、蔵の顔見れへん!!!』