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「なー」
「・・・」
「ひかるくーん」
「・・・」
「・・・どえすな光」
「どえすちゃうわ、あほー」
「なー、ひま」
「俺は忙しいっちゅーねん、話しかけるなや」
「いやや、構ってよ」
「・・・」

「・・・光、話したいことあんねん」
「・・・」
「ちょっ、真剣に聞いてよ!!!」
「なんやねん、うっさいわ」
「っ・・・光、別れよ」
「・・・は?」
「もう私、無理やわ・・・私なんかよりもっと優しい子見つけてや」
「・・・」
「ほんなら、私帰るわ、さよなら財前」


「ちょっ待てや!!」



ぱたんっ・・・―――



「なーんて、ムカついたからあんな嘘ついて出てきたけど、どないしよー」
「・・・」
「追って来いひんし・・・光はもう私のこと好きちゃうのかな・・・」
「はぁ・・・やっぱ戻って謝るべき?」
「それか、このまま・・・っ別れた、ほうが・・・ええの・・・?」



「名前ー!!!」



「ひ、光?」
「あほ!!!いや、お前なんか馬鹿やわ!!」
「なっ!!!馬鹿やと!?私がどない気持ちで」
「お前ん家に行ってもまだ帰ってへんし、仲良い奴に片っ端から電話したけど見つからんし、ほんまにお前は馬鹿や!!!」
「光・・・」
「別れるやと?ふざけんなや、そんなん認めへんからな」
「っ!!!」
「お前は俺んや、嫌や言うても許さへん!!!」
「・・・光は、勝手やな」

「ならなんでさっき無視したん?」
「あれは・・・」
「いつも部屋居っても光は携帯いじったりして、私なんか無視やん!!」
「・・・」
「光は私のこと好きなん?分かってるん?私は物ちゃうんやで!!」
「そんなん、当たり前や・・・」
「ならっ」
「しょうがないやんけ、お前と二人っきりやと緊張するわ、襲いたくなるわで頭ん中ぐちゃぐちゃするんや!!!」
「っ・・・ほんま、なん」
「・・・ほんまや、あほ」
「・・・なぁ、ちゃんと言うてや」
「私のこと、好きやって、愛してるって言うて・・・」

「・・・好きや、めっちゃ愛してんねん」

「あほ、光はあほや」
「なっ」
「言わな分からんよ、言わないんやったら行動で表してや」
「・・・わかった」
「・・・私も好きやから、別れたいなんて思うてへん」
「・・・名前、」

「これからはちゃんと構ってや!!」




「それに、我慢なんかせんでも、ええで」
「・・・光やったらええよ」
「!!」

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テーマ「人外ファンタジー」
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