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「名前先輩っ」
『あれ?財前君?』
「何してるんすか?」
『ふふふ、あのね…』

「名前ー!!」

「…もしかして」
『うん、デート!!』
「そっ…すか…」
『あ、蔵たちには内緒やで?またネタにされる』
「言いませんよ」
『ありがとっ』
「っ…はやく行ったらどうっすか?」
『うん、じゃあねー』
「…また」

小さくなった背中は
それよりも一回り大きな背中と寄り添いながら人ごみに紛れていった

あんたが幸せならそれでいいと思った
嬉しそうに笑うあんたが好きだから

でも

やっぱり俺はあんたが好きで

いつになってもそれは消えてくれない


『財前くーん!!』
「っ…名前先輩っ」
『はい、これ』
「…なんすか?」
『ほんとは学校で渡そうと思ってたけど、開けてみて…っ』
「……ヘッドフォン?」
『いつも頑張ってるからっ…』
「っ…名前……先輩」
『でも練習し過ぎはだめやで!!自主トレもほどほどにっ』
「…はい」
『えへへ、じゃあ、またねー!!』
「ほんま、あんたって人はっ」

もう無理だと分かってる
あんたを忘れるなんて
そんなの無理、忘れたくもない

「…めっちゃ好きなんすよ」

あんたのことが、好きで好きでどうしようもない





dear...月花さま
この度は10000hit記念にご参加頂きありがとうございます
そして遅くなり、大変申し訳ございませんでした
ご希望にそえる内容になっているか不安ですが
少しでも楽しんで頂ければ幸いです

本当にこの度はありがとうございました





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