ss | ナノ
「幸村君、本落ちたよ」
「え?ああ、ありがとう」
「なんだか随分ぶ厚いね。何の本なの?」
「ふふ、何か知りたい?」
「へ…、うん」
「これは黒魔術の本だよ。本当は原本を読みたいんだけどね、英語だから読むのに時間かかっちゃうんだ。だからこれは日本語版。だからこんな分厚いだ」
「……そうなんだ」
「あれ?本気にしちゃった?嘘だよ。そんな本僕が読むわけないじゃないか」
「そ、そうだね!(いやいや読んでそうだよお似合いですよっ!)」
「ふふ、こんな冗談に引っかかるなんて君おもしろいね」
隣の席の幸村君
(その笑顔が黒いです)
20110209