小説 | ナノ
※キャラがイマイチつかめてないので全体的に色々おかしい
「おぉ、ギラヒム様!貴方はどうしてギラヒム様なのですか?」
「うるさい。しばくよ?」
おっと。彼が『しばく』の言葉を使うのは本気のサインだ。からかうのは控えめにしなければ。
「はい、マントです。」
この自称魔王様がラブリー女神ちゃんを追って空からやってきた緑の衣を纏った彼と戦う前に自ら脱いだアレだ。一応魔王様の右腕という名の私は健気にもそれを回収してきたワケである。私ってば優しいー!
ヒュン、
「おわっ、」
いきなりギラヒム様から攻撃された。ってもいきなり出現した剣を投げられただけなんですけどね。私もそこまで弱くないから避けれます、(ギラヒム様には悪いが)あれくらい。
普通レベルの奴らならこの距離であの攻撃を受けたら即死レベルですけど。ほら、私ってば一応右腕ですし。
「…今の攻撃避けれるのに女神を取り逃がした理由がわからないよ。」
「その件に関してはすみません。」
ペコリ、と頭を下げる。
彼の右腕である私はギラヒム様の竜巻によって地上に落ちた女神の回収を任されてて。ちょっと油断した隙に女神の老兵に先を越され、横取りされてしまったのだ。一生の不覚。
…というのは嘘で。
本当は見逃しました。女神が一人で森に入ったところを捉えるくらいたやすいことだったけど、ギラヒム様と一緒にいる女性を見たくなくて。そんな私個人の感情で逃してしまいました。でも後悔はしてない。
「…仕方ないな。ほら、消えた女神を探しに行くよ。」
「はい!どこへだってお供いたします!!」
だって彼の隣に居るのは私だけでいいんだもん。
(そんな小さな独占欲)
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