※ 学パロ
あたしの彼氏はそこらの男共よりも少々独占欲が激しいお方で、愛という名の暴力なんて日常茶飯事だ。まあ耳つねられたりとか大した事じゃないんだけど。
とりあえず、あたしは海のように深くて寛大な心で接してきたんだが、それもついに限界がきてしまった。
「だから、こういう事を勝手にしないでって言ってるじゃん!」
「……………」
あたしは右手に持った携帯をローに突きつける。すると彼は何も言わずにプイッと顔を背けて頬杖をついた。まるで、おれは悪くないとでも言わんばかりの顔だ。
こんなにもあたしが怒っている原因、それはローが無許可であたしの携帯にある男性のメアドを全消去したことにあった。
「せめて家族のくらい残しとてよ!父さんとか兄ちゃんとか!!」
「近親相姦って知ってるか?」
「やめろおおおおお!!」
変な知識埋め込まないでよ、と頭を抱えてみればローはニヤリと笑う。……うわあ何こいつ、この期に及んであたしを虐めて楽しんでるわけ?呆れた。
そんな考えも束の間、次の瞬間にはベッドに片手首を押しつけられ、もう片方の手で髪を掬われていた。
「……おれだけ見ろ」
浮気なんてしたら殺す。じっくりじっくり、このおれを相手に浮気したことを最期まで後悔させてやる。
そんな狂ったセリフを真顔でいうローも格好良く見えるのは、きっとあたしもあんたに惚れてるからかな。
被愛
あんたは、あたしの気持ちなんて知ったこっちゃないけど。