「あたしの方が上だっつの!」
「いーや、おれだな」
偉大なる航路前半にある夏島で季節は夏、とてつもなく暑いこの島であたしたちは毎度懲りずに競い合っていた。それを見かねたマルコがあたしたちの仲介に入る。
「今度は何の勝負だい?」
「マルコ!あたしとエースってどっちが強いと思う!?」
実力じゃなくて能力的な意味で!
そう付け加えたらマルコは眉間にシワを寄せて意味が分からないといった風にエースをみた。
「要するに、メラメラとキラキラとどちらが強いのかって事だ」
「ああ、なるほどね」
「………」
「いてっ!!」
冷静に補助してくれたエースにムカついたから無言で一発蹴りを入れておく。ちなみにあたしの靴の底には海楼石が埋め込まれているからエースにでも蹴りは通じるのだ。
付け足しておけば、靴底に海楼石を仕込んでいて直接あたしに当たっているわけではないので、能力者であるあたし自身に影響はない。
「この際、戦ってみればいいんじゃないかい?」
「そうだよ、いいねそれ!」
「負けたら掃除当番代われよ!」
比相
単純な似た者同士だとライバルになりやすいんだとか
「あ、暑い……なんであの人達はあんなに元気なんだ……?」
「ほら、隊長らは火と光と火の鳥だからじゃないか……?」
「ああ……」