「なまえのキスって甘ぇ」



いつもの優しいフレンチキスをした後にグリーンがあたしの髪を掬(すく)いながら呟いた。また言ってるよこのキザは、なんて思ったのは秘密にしておこう。

とりあえず付き合って半年は経つのだが、未だに彼のキザ発言には慣れないし対応にも困る。これは私がグリーンに対応しきれていないということなのだろうか、そしてそれは彼女としてどうなんだろう?



「はあ……」
「あ?何か不満なのかよ」



眉間にシワを寄せながら問いかけてくるグリーン、ちなみに彼の右手はまだ私の髪をイジっている(そういえば自分の髪の毛をよくさわる人はナルシストなんだとか……いや今は別にどうでもいいことか)

とりあえず1人で悶々と悩んでいても何なのでこの際素直に話してみることにした。



「私とのちゅーの何が甘いの?」
「は?甘いだろ」



もう一度ため息を付こうとしたその時、突然グリーンからのちゅーがあたしの唇に迫ってきた。当然気付いた時点で時すでに遅し、私の唇は逃げる術を全く知らなかったのだ。



「…………」
「ん、…んぅ…っ」



それは次第に勢いを増していく。終いには舌までご登場してきたので、流石に抵抗してみたがその努力も男というグリーンの前では虚しく散っていった。







一体感覚時計で何分が経過したのだろうか。薄目を開けてみるとそこには満足そうな笑みを浮かべているグリーンの顔が。近すぎて顔の表情自体は読みとれなかったが、目が軽く弧を描いていたのは確かだった。それからゆっくり、しっとりと唇を解放される。



「な、甘いだろ?」



目の前には妖しく笑う彼。





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3K(綺麗キザ危険)



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