覚えたての縛道をちょっとした悪戯心で使てみた。それだけやった……はずやねん。



「っ、ギンちゃ……?」



 両腕を頭の上で拘束された彼女の姿に、なんでやろ?なんか心ん中がざわつきよる。



「もう、ギンちゃんの縛道の腕は解ったから――」



 だから――、言いかけた言葉を塞ぐように彼女の唇にボクの唇を押し付けた。
 いつもいつまでもボクを子供扱いしよる彼女。それもわるないけどボク、見かけほど子供やないねんで?



「ん……っ、ふ、」



 なんや、悪戯心なんて言い訳やってんな、ほんまは彼女やからこうしたかってんか――そう思て、知らず笑みが零れた。















 彼女を包む死覇装の袂に手をかけたなら一気に左右に開いて。ボクの手に少し余るくらいの、形のええ乳房が目の前に露わになる。
 突然外気に曝されたせいで、ぴくり、震えた体。肌の表面は粟立って小さな蕾が更に小さなってた。



「ギンちゃ、……やあっ、」



 彼女の抵抗の言葉なんか聞く耳持たれへん。掌でぎゅう、揉みあげたならその柔らかさに目眩がした。
 指で、舌で。彼女の感じるとこ全てを、探るようになぶっていく。







 徐々に上がってく彼女とボクの息遣いだけが、やけに静かな部屋に響いて、汗ばむ体からは甘い甘い、脳天を蝕むような薫りがして。
 このままいっそ、体ごと溶けてまうのもわるないなあ、なんてボクらしないこと思たりして。



「ボクのこと……なあんも知らん子供やと思っとったん……?」

「は、あっ……ギ、ンち……」

「ギンでええよ、そう呼び?」



 するり。腰紐を解いた瞬間、噎せ帰るような雌の匂い。
 それだけで堪らんようなって、既に熱く猛っていたボク自身を半ば無理やり彼女の中へ捻じ込んだ――



「あ、ああっ…!!」



 びくびくと震える白い脚。強張る体。
 雄を迎え入れたんは初めてやったのか、彼女の顔には苦しげな表情が浮かび、目の端には涙まで滲んでいる。



「……初めてやったん?」



 こくこく。懸命に痛みを堪えながら頷く彼女。そんなかいらし顔見せられたら堪らんやんか。



「偶然……ボクも初めてやねん」

「ギ、ン……」

「……やから、加減できひんと思うけど堪忍な?」

「はっ、あああ……っ!!」



 縛道を解いて両腕を解放したなら、彼女の指にボクの指を絡まして。
 きゅ。握り返される力にもうひとかけらの抵抗も感じないことに安堵したなら。



「なんも心配いらんで?ボクだけ見とき……」



 まだ不安気な表情の彼女の瞼に唇をそっと落として、ボクは彼女の腰を抱く腕に力を込めた――





子供ない





 まだ見てくれは子供やけど、そのうちおっきなるさかい。やから、ボクだけ見といて――





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