諺(四時熟語/慣用句):41-60(prev | next)

▼41-50
朝寝八石の損
浅瀬に仇波
羹に懲りて膾を吹く
当て事は向こうから外れる
手を翻せば雲となり手を覆せば雨となる
竹を割ったよう
軍門に降る
堂が歪んで経が読めぬ
水を向ける
門前雀羅を張る

▼51-60
同床異夢
同工異曲
雲煙模糊
光彩陸離
参差錯楽
虚有縹渺
密雲不雨
花顔玉容
稲麻竹葦
一顰一笑

【語句説明】
・朝寝八石の損(あさねはっこくのそん)…朝寝坊は何事につけても損である。
・浅瀬に仇波(あさせにあだなみ)…考えが浅い人ほど小さい事にも大騒ぎするものだ。
・羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)…前に経験した失敗に懲りて、必要以上に用心する。
・当て事は向こうから外れる(あてごとはむこうからはずれる)…何かを当てにする時は自分の考えだけで勝手に期待するので、相手の都合でダメになり結局は期待外れになる事が多い。
・手を翻せば雲となり手を覆せば雨となる(てをひるがえせばくもとなりてをくつがえせばあめとなる)…情の変わりやすさや友情などの脆さ。
・竹を割ったよう(たけをわったよう)…物事にこだわらない、さっぱりした性格。
・軍門に降る(ぐんもんにくだる)…敗北を認め、相手に降参する。
・堂が歪んで経が読めぬ(どうがゆがんできょうがよめぬ)…自分の怠慢や失敗を他のものの所為にして言い訳する。口だけ達者で実行が伴わない。
・水を向ける(みずをむける)…相手の関心をある事に向けようとそれとなく誘いかける。相手がこちらの知りたい事を話してくれるよう言葉巧みに仕向ける。
・門前雀羅を張る(もんぜんじゃくらをはる)…門の前で網を張って雀を捕る事が出来る程、人がいなくなってひっそりとしている。

・同床異夢(どうしょういむ)…一緒に生活したり仕事をしていても、それぞれの目的や考えが異なっていて心が一致しないこと。
・同工異曲(どうこういきょく)…少しは違いがあっても中身は同じこと。音楽や詩文など、技巧が同じでも趣や味わいが違うこと。
・雲煙模糊(うんえんもこ)…霞がかっているようにぼんやりとして、はっきりと分からない様子。
・光彩陸離(こうさいりくり)…乱れ輝く髪が美しいさま。
・参差錯楽(さんしさくらく)…不揃いのものが色々入り交じるようす。
・虚有縹渺(きょうひょうびょう)…はっきりと認められない程微かで、ぼんやりとして朧気な様子。
・密雲不雨(みつうんふう)…兆しはあるのに事態が変わらないこと。雨雲があるのに雨が降らない意から。
・花顔玉容(かがんぎょくよう)…花や宝玉のように美しい容貌の例え。
・稲麻竹葦(とうまちくい)…非常にたくさんの物や人が入り乱れる。またそれらに囲まれて行く手を阻まれる様子。
・一顰一笑(いっぴんいっしょう)…ちょっと顔を顰めたり笑ったりする些細な表情。

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