入学して、二ヶ月が経った。



「あ、先輩っ!こんにちは!
生徒会お疲れ様です」
「・・・・!!どっどうしたのなまえちゃんその髪!」
「あー、桜士郎さんにやってもらったんです。」


取材の代わりに何か奢ってあげるよと言われ、なんだか申し訳ないなーなんて思っていたら桜士郎さんの編みこみが目に入った。

私は編みこみができないから、と奢ってもらう代わりに頼んだらやってもらえたのだ。


「私編みこみできないんですよねー編みこみって難しくないですか?」
「かわいーなまえちゃん!!」
「おぶっ!」


苦しい苦しい夜久先輩!!
ぷぉおおおおう!!


「おーいその辺にしといてやれー夜久。みょうじが苦しそうだぞ」
「あ・・・!つい可愛いくて!ご、ごめんなまえちゃん!」
「いえ、大丈夫です・・・・」


可愛いのは貴方です。どうしよう心配そうに覗き込む夜久先輩に鼻血出そう。



「おかえりなさい、先輩。」


・・・・・おおう、夜久先輩が来た途端に・・・相変わらず早いな木ノ瀬くん。


「ただいま木ノ瀬くん。」
「先輩だって、いつも可愛いですよ。」
「えぇ!?」


・・・・流石に毎度は恥ずかしくないのか木ノ瀬くん。


「あいっかわらずすげーな・・・・」
「ハイ、そうですね・・・・」
「あはは・・・・」


ここまで来るとただのプレイボーイなんじゃなかろうか・・・、
つい小熊くんと苦笑してしまう。
いやでも夜久先輩の射型に惚れたらしいから、本気なのかな。だったら先輩に対して恋愛感情があるかどうかはイマイチわからないけど。

とりあえず、夜久先輩をあまり困らせないでほしいな。


「そうだ!みょうじさん、宮地先輩が呼んでたよ」
「本当?あー、購買のシュークリームの件かなぁ」
「シュークリーム?」
「んー、・・・・まぁいずれわかるよ」


ニコリと笑ってごまかせば小熊くんは顔に?を浮かべ、犬飼先輩はいつかびっくりするだろうなとニヤニヤしていた。
・・・・楽しそうだな。

あんまり宮地先輩にとって言っていいものかわからないし・・・・
私から言わない方がいいよね?
部活を続けていくに連れていつかわかると思うし。
うん、黙秘を貫こう。


「・・・それじゃ、私ちょうど宮地先輩休憩入ったみたいなんで話してきます」


対照的な二人に見送られて、私は宮地先輩のもとへと急いだ。



(宮地先輩、)
(・・・・・わざわざ部活中呼びだしてすまない。)

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