武器同士がぶつかり合う音が辺りに響く。
追い詰め、追い詰められの状況だったが、First name達も負けてはいなかった。
戦い始めてしばらく経ち、マカとブラック☆スターは、シドの容赦無い攻撃に押されて表情を歪める時もあったが、その中で唯一First nameは平気そうな顔をしていた。
しかしここまでは、避けることはしても反撃などは仕掛けてこない。
シドは、確かあれは最近死武専に入学した生徒だったな、と考えながら、自分の攻撃を軽々と避け続ける少女を手を動かしながら見ていた。
この程度の攻撃はものともしないFirst name。死神様が見込んだだけの力はある。
しかしシドはFirst nameの攻撃の一瞬の隙をつき後ろにいたマカを投げ飛ばす。First nameから十分に距離をとったシドは空中へ飛び上がり、ブラック☆スターめがけて墓石を思い切り振り降ろした。
「な!!」
「お前の人生に墓をくれてやる!!くらえ!!」
ズンと音がし、シドが技を繰り出す。
「十字落とし(リビング・エンド)!!!」
「!!!
「ブラック☆スター!!」
シドの重い一撃を食らったブラック☆スターは、地面にうつ伏せに倒れていた。
「KILLコ〜ンカーンコーン…授業も終わり…そろそろ死ぬか?」
「ブラック☆スター!!」
First nameはブラック☆スターに駆け寄る。
「大丈夫か!?」
「大丈夫?」
頭から出血した状態で倒れていたブラック☆スターは、First nameとFirst nameの呼びかけに、ゆっくり起き上がった。
「大丈夫だ……心配ねェ……」
「…無理しないでね。十分気を付けて」
「おう…分かってるよ。…あ〜アッタマ来たぜ…ごちゃごちゃうるせェんだよバカ野郎!!」
ブラック☆スターはシドを睨むと、身体を起こし立ち上がった。
「お前の授業なんか最初から始まっちゃいねェんだよ!!腐れボケが!!オレ・オン・ステージだろが!!!」
勢いをつけて鎖鎌の椿をシドに投げつける。
「First name!ブラック☆スターに続くぞ!」
「うん!!」
槍のFirst nameをギュッと握りしめ、First nameはシドに向かって勢いをつけて走っていく。