First nameは勇気を持って教室に入る。


こういうのは遠慮がちに入るよりも、堂々としてたほうが第一印象がいいだろうと思い、First nameはなるべく本心を隠しながら歩いて行った。
First nameも約束通りFirst nameの後ろに着いて来ていたので、First nameは一安心だった。







教室にいた生徒は、一気に静まり返る。新入生の男女が現れた途端、誰もが目を奪われたのだ。
一人は幼さを残した可愛らしい少女。そしてもう一人は背の高い美青年。その二人は誰がどう見ても美男美女としか言いようのない人物だった。


「わ…。二人ともすごく素敵…」
「………」

マカとソウルも例外ではなかった。
マカは思わずそう呟き、ソウルは呆気に取られたような表情でFirst nameとFirst nameを見つめていた。


「初めまして。First name・Family name、槍職人です!」
「First name・Family name。First nameの武器だ。」


名前だけの短い自己紹介を終えた後二人が微笑むと、教室にいた一同は頬を染めた。


「…で俺らはこれからどうすりゃいいんだ?」

First nameがデスサイズに問いかけた。デスサイズは「その事なんだが」とFirst nameとFirst nameに視線を向けた。

「お前達には死神様のところへ行ってもらう。」
「え?」
「何でだ?」

疑問を投げかけるFirst name達。するとデスサイズは、今度は座っている生徒達に目を向け、ある二人の名を呼んだ。

「それと、マカとソウル。お前達四人は死神様がお呼びだ。授業はいいから行ってきなさい。」
「……」
「なんだろ?」

呼び出しの掛かった四人はいずれも皆その訳を知らない。
しかしFirst nameとFirst nameは死神様にも会わなければと思っていたため、いいタイミングだと思った。

ソウルとマカは席を立ち、First nameとFirst nameの法へ歩み寄ってくる。当のFirst nameとFirst nameはあの子達がマカとソウルなのだと理解した。

「一緒に行こう?死武専の中、まだ分からないでしょ?迷子にならないように連れて行ってあげる!」
「え…、いいの?」
「もちろん!ソウルもいいよね?」
「ああ、別に構わねーぞ」
「ありがとう…!」
「サンキュな」


マカはお礼を言う二人にいいからいいからと手をひらひらしてみせる。First nameはマカとソウルの優しさにありがたく甘える事にした。

会ったばかりの四人だが、First nameは死武専の生徒がこんなに親切だという事を知り、嬉しくなって一人微笑んだ。
そして呼び出し組の四人は一緒に教室を後にした。




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