◎623さんから相互記念!



やっぱり君が好き





「ゴヨウさん、デートしませんか」



待ちに待ったリーグの休憩時間。
ここ暫く忙しくて手をつけていなかった本をやっと読めると思い、しおりを挟んでいたページを開いた直後にこの言葉。


「リョウくん、見ての通り、私は本を読もうと思っているのですが」
「ええ、知ってます。だから、デートしませんか?」


…。
どうして、

どうして彼は、私の邪魔ばかり。


「どこに行くつもりですか」
「僕についてきてくれれば構いませんよ」
「…仕方、ないですね」


(だけど何だかんだで流されてしまう私は、彼に相当惚れ込んでいるのかもしれないと思った)





「で」
「はい?」
「…どうして、こんなところに来るんですか?」
「たまにはゴヨウさんが僕を頼ってくれるかなあと」
「馬鹿なこと考えないでください。私は帰りますよ」
「外、この時間虫ポケモン多いですけど、一人で帰れますか?」
「うっ…」

そう、彼が私を連れて来たのは森の洋館。
以前から怪しい雰囲気を醸し出していたので絶対に近寄りたくなかった場所に、こんな形で来るとは思ってもいなかった。

此処から出ようと試みたものの、外はハクタイの森が鬱蒼と茂っており、元気に虫ポケモンが活動している時間帯。
…私は、一人では出られない。そう察した。

(正直、歩いているミミロルの群れを見つけてそれに紛れて帰りたい、とも思ったがそんな運任せな出来事が起こる筈もなく)


「わーゴヨウさん、見て見て、ゴースのカップルですよお」
「…見ません。私がゴーストタイプ嫌いなの知っているでしょう」
「知ってます。だから僕の服の裾掴んでるんですよね」
「…!」


無意識だった。
行き場のない右手が、彼の服の裾を掴んでいて。

そこまでこの場所が嫌なのか、と、我ながら情けなく思う。


「もーゴヨウさん可愛いなあ」
「、大人をからかわないでください」
「僕は本気ですよ」
「…っ」
「さあて、帰りましょうか」
「…そう、ですね」
「ふふっ」







(こんな可愛い彼を見ることができたなんて、想定外だ)






愛すべきモラトリアム人間
(また貴方の新たな一面を)(見つけることができて)


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623さんから相互記念に素敵なリョゴヨ小説を書いていただきました…!
伝票サイト様にリョゴヨ小説をお願いするだなんて無理難題な事を言ってごめんなさいorz(私リョゴヨ好きなんです)

こんな可愛らしいリョゴヨ小説を書いてくださいまして、本当に有難うございました!
そして、これからも相互よろしくお願いいたします!



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