とりあえず私は廊下を走っていた。
何故なら逃げているから。
あの後グリーンが追いかけてきた。
死ぬかと思った。
でも、学校の地形は奴らの中ではきっとあやふやなのだから、そこをつけば…!
「よっしゃあ、まいたぁ!すごい私」
ふふん。普通科、機械科、電気科、情報技術工業科があるうちの高校は普通の生徒でも校舎のすべてを把握してる生徒は一部なんだから!
勝利の余韻に浸りながら走っていると、ドン、と音がした。
途端、尻餅。つまり調子こいて人と衝突しました。
…どうせ馬鹿です。ボンジュールです。バイビーです。
「いったた…」
「…あっ、大丈夫スか!?」
「うん、ごめんなさ…!?」
「?どうしました?」
起こすので、手ェ握って下さいよと言っている彼は…!
「ヒ…ビキく…!?」
今度はあのヒビキ君のご登場である。
ああもう前髪がチャーミングですね!
…ん、ゴールド君とヒビキ君どっちだ?
「ん?どうして俺の名前知ってるんスか?」
あ、ヒビキ君なんだ。性格まざってるけど。
「どーしたの、ヒビキ君」
「あ、コトネ」
「!」
生コトネ…!
可愛いなオイ!
「あれ、この人は…?」
「あ、俺ぶつかっちゃって」
「馬鹿だなあ、ヒビキ君は。えっとー…、先輩…ですよね?大丈夫ですか?」
「だ、いじょうぶだ、よ!心配しないでコトネちゃん」
2人共手を差し出してくる。両方の手を取って起き上がり(ぐへへ、2人の手握っちゃった)、お礼を言うと、2人共笑った。
…どうしよう、なんて可愛いの!?
「先輩は何年生ですか?」
「2年生だよ」
「あ、じゃあなんで俺等の名前知ってたんスか?」
「あ」
…他のキャラにあったら知らないフリしようとか思ったのに。
「えーっとー…そ、れはー…」
「「なんでですか?先輩」」
…こんな純粋な目に嘘をつけたら人間じゃねぇ。
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