「そんなわけでー、お父さんとお母さんは結ばれましたとさー」
「わー、パパンとママンすごいねー!」
「でしょー。めでたしめでたしー」
「じゃないわよ!」
ベシッ!
「ゲロッ!」
「あの後大変だったんだから。フランはいいかもしれないけど、私の母校よ。ぼ・こ・う。恥ずかしいったらありゃしない!」
今思い出しても顔が…。
「こら、なまえー。アランの前で暴力は駄目ですよー」
「う…ごめん…。…でなくて、なんで勝手に話してんの」
「えー、いーじゃないですかー」
「恥ずかしいじゃない!」
「ママン、ごめんね。僕が聞いたの」
「アランが?」
「はいー。可愛い息子の頼みでしたもーん」
「でも、ノンノにノンナも許してくれたの?」
おじいちゃんとおばあちゃんか…。相変わらずアランイタリア語と日本語ごっちゃだな…。
まあ、仕方ないけど。
「最初はびっくりしてたよ。…でも、受け入れてくれた」
「まー、それよりミーが家をあけた事に怒ってましたからねー。父さんと母さんは」
「うんうん。みんな心配したのよ」
フランは人に心配かけるのが本当に得意だ。
お父さんなんか男泣きしてたんだから。
「それに結婚してすぐイタリアって…」
「あの時のお礼ですよー。借りつくんの嫌ですしー?綱吉兄さん所なら働いても安心でしょー?」
「そりゃそうだけど」
「いーじゃないですかー」
フランは私とアランを抱き寄せた。
「今が幸せなんですから。ねー、アラン」
「うんっ、パパン」
まあ、そりゃーそうだけどね。
「あ、ねーパパン、ママン」
「んー?」
「僕兄弟が欲しい」
「ぶっ!」
「じゃーなまえ、つくりま…」
「あー、うっさい」
「駄目?ママン…」
「う゛っ!」
そんな瞳反則だぞ息子よ!
「アランー」
「なぁに?パパン」
「兄妹で恋に落ちるとかは駄目ですよー」
「いや、普通ないから」
「大丈夫だよ、パパン。それはしないよー」
「だよねぇアラン」
「僕ママンと結婚するー」
にへっ、と笑うアラン。うぎゃあ超可愛い!
「アランざんねーん。なまえはミーとラブラブなんで無理でーす」
ぎゅっと私を抱きしめるフラン。
アランはううっ…と泣き出しちゃって。
「まったくアンタは大人気ない。ちょっとは大人になりなさい!」
「ゲロッ!」
弟ではないけれど、フランはやっぱり子供なのだ。
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