風君が責任とって結婚しようと言い出した。
何故だ。ホワーイ。
「風君、早まるな」
「早まっていません」
「いやいやいや、そーいうのイクナイ。こんな私のあってないような小さな胸にそんな価値などない」
「え、でもちゃんと柔らかかっ…」
「はいシャーラップ。黙ろうか風君」
「とにかく、嫁入り前の女性にこのような事をして、事故だからはいそうですかと思う事はできません」
ヘイ、風君の真面目さ此処に極まれりっていうか、うん。
「本当に気にしないで風君」
「いいえ気にします」
強情にならんといてー!
「というか普通付き合うって、好き合ってこそだから。風君私好きじゃないじゃん」
「好きか嫌いかと言われれば好きですし、周りの女性の中では一番好意を持っています」
はいありがとう風君。
その言葉だけで私一生独り身でも生きていけるわ。
「でもね、それは比較的にって話でしょ?私そんなお情けのような好きで結婚するのは嫌だよ。そんな落ちぶれたつもりはないし、風君にはもっと美人な人がお似合いだと思う」
私は結構酷い言い方をしているし、凄く勿体ない事をしているのだろう。
普通の女子ならキャアキャア喜ぶだろう。
いや、実際私も喜びたいくらいだ。
今すぐ風君の首に腕をまわして、キスをねだれたらどんなに素敵だろう。
しかし、私は決めたのだ。風君が好きだから、その風君の優しさに甘えないと。
「私は女性を外見でなど選びません。今ですから言いますが、私はみょうじさんと話すのが好きです。会うのは楽しみです。みょうじさんの明るい姿や笑顔はとても可愛らしいと思います。確かにまだ恋愛の好きではないと思います。でも、きっとこんなにもどんどん惹かれてる私は、これからみょうじさんを好きになる」
確信するような目に、私は息をのんだ。
「…ですからなまえさん」
突然の名前呼びとか卑怯すぎるだろ。
「私は絶対なまえさんを好きになります。ですから…なまえさんに私を好きにならせてみせます!」
もう好きだっつーの!
prev - next