選択授業は、普段の授業の発展的な内容をするもので、主に代表的な5教科から選択する。
因みに私は国語が好きです。なので国語を選びました。
国語でも特に現代文が好きだ。古典とか…アレ外来語じゃね?


手にぎゅっと力を入れて、教室に入る。
風君風君風君風君!
お願い神様!


「風お前も国語選択したのかー」
「はい」
「お前先言えよなー!」
「ちょっと諸事情がありまして」


うおぉぉん!神様あああぁぁ!
やったよ私いいぃぃ!


「あそこの男子うっさいなぁ」
「ふうぅぅ…っ!」
「聞いてんの?」
「あ、ごめん理子」


理子は一年の時よく仲良くしてた女の子だ。
田舎から引っ越してきたらしく、時折言語がちょっとなまっていたり、方言入ったりする。

「ホント風君好きねーあんた」
「うん!大好き!」
「告白すりゃあいーのに」
「できないよ」
「なんで?」
「風君は、みんなの憧れだもん」

風君は凄い人だ。

「勿論、付き合えたら凄く嬉しい。もし結婚なんでできたら幸せで死んじゃうと思う。でもね、それは何やかんやでアイドルにキャアキャア言ってるのと同じよ」

ただの同学年の男の子と考えると、とても近い。でも、風君の凄さは、それを感じさせない程…遠い。


「でもねぇ、あたしはなまえには頑張って欲しいなぁ」
「え、何で」
「だってねぇ、あたし風君好きの子ら見とんの好きだから、観察してっけど、あんたがいっちゃん風君好きって思うし」
「…えー、でも親衛隊とか凄くない?」
「あれこそ、恋愛対象やなくて、アイドルにキャアキャア言ってる感じよ。しかも相手の迷惑をかえりみずな辺りなんて悪質だべ。その点、なまえは凄い風君好きなのに、絶対迷惑はかけてないし、ちゃんと常識も理解してる。そっちのが絶対ちゃんとした好きだと思うよ」
「そう…かなぁ…」
「だから、あたしはなまえを応援すんよー。だから情報あげちゃうー」
「情報?」
「選択授業の手伝い係りあるっしょ」
「あぁ、雑用の」
「それ立候補しなよ。男の係は風君で決定してるからさ」
「え、まじ?」
「まじまじ。因みにあたしらしか知らんけん」
「…理子って何者?」
「あたしに知らない情報は無いとお思い」


…なんか、すごそうというか…敵にまわしちゃいけないと思った。


「したっけあとは、必勝法」
「え?」
「風君になんかしかけて、お嫁に行けなくなって責任とってもらえばいいよ」
「はぁ!?んなこと出来るわけ…!」


うっかり大声をたてると、先生に「みょうじさん」と言われた。げ。


「元気がいいわねぇみょうじさん。あなた先生のお手伝い係ね。拒否権はありません」


結果良ければ全て良しって事で。


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