うちのクラスには風君というとてつもなく格好いい男の子がいる。
しかもただ格好いいんじゃない。
つり目だが笑顔は可愛らしく、髪の毛はさらさらでありながらふわふわしており、成績優秀スポーツ万能、加えて礼儀正しく、人当たりも良い為、先生やクラスの人からの信頼も非常にあつい。
ああもう、つまり。


「なんて素敵なのかしら…!」


私の朝の行動は、風君ウォッチングである。
ぐふふ、風君ったら今日も素敵だわ!
低血圧なのかちょっと眠そうにしてるのもすごいイイね!

…いや、違うの。私はストーカーではなない。ただのファンだ。
風君ウォッチングだってやる範囲は学校までで、きちんと常識はわきまえている。
そのため、春休みは辛かった。
そりゃあもうものすごい辛かった。

「でも、今日から新学期!また風君ウォッチングが出来るんだわっ!」


とりあえず新クラスに入り、辺りを見回した。

(あ、れ…?)

…風君、居ない…?


まさかと思い、クラス表をもう一度見る。
私の愛がクラスがえに負けるわけがないという妙な自信があり、自分の名前以外のチェックはしていなかった。
今思えば大変馬鹿である。


「…死んだ」


なんと風君が別のクラスだった。


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