「何持ってんだよ、ゴン」
「だっていきなり落ちてきたから」

思わずキャッチしちゃった、と笑う。
本当に突然、ふと上を見たらこのおねーさんが居たんだもん。びっくりした。

「とりあえずそいつ置いてさっさと行こうぜ」
「でもどこに置いたらいいかな?」
「その辺でいいだろ」
「でもこの人気絶してるし危ないよ」

確かに先を急ぎたい気持ちはあるけど、その辺にぽーんと放っておくわけにはいかない。
とりあえず安全な所を探すべくキョロキョロと辺りを見回した。

「あれ、何してるの?」

すると突然、聞き覚えのある声がした。

「ヒソカ!?」
「あ、その子なら大丈夫。僕が預かるよ」

ヒソカがスッと指をおねーさんに向けた。

「…ヒソカが投げたの?」
「さあ?」
「なら、渡しちゃいけないと思う」


このおねーさんの事はよく分からないけれど、気絶しているのにはきっと理由がある筈なんだ。


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