「おう…?」


気が付くと深い森の奥というのは、物語にはよくある話で。
しかし、現実にはほぼ無いと言っても過言ではない。
…それが現実、私に今起きていたりする。


「ここどこ…?」


私は確か自宅に居た。
お仕事終わって、疲れてベッドにダイブして…あ。

「そうかこれは夢か」
「………お前」
「ん?」

顔を上げると、銀髪のイケメンが居た。
あぁ、そういえば今日通勤時間にぷよぷよをしたんだった。
それでコイツの夢を見たのか。

「しかしなぜにヘンタイ」
「な!?」
「シグとかアルルとかリデルちゃんとか可愛いのが良かった」
「アルル!?アルルを知っているのか?」
「知っているもなにも…」
「とても強い力を持っていると聞いてな…」


聞いてな…という事はまだアルルに会っていない?
…まさか。


「あのさぁ、キミぷよ勝負ってわかります?」
「ぷよ?あのザコモンスターか」
「あー、うん分かった」


これはぷよぷよの夢じゃない。
どうやら魔導物語時代の夢だ。
…なんでぷよぷよやってたのに魔導物語の夢みるかなぁ私。


「…お前異世界人だよな?」
「あー、キミから見たらそうなりますね」
「アルルと聞いて異世界から来たのではないのかと思ってな…安心したよ」
「随分凝った設定の夢だなぁ」
「…夢?何を言ってる」
「はぁ?」
「お前の世界にも魔法はあるだろう?今回俺が使ったのは異世界人を呼び出すというもので…」


何を言っているんだこの男は。
これは夢でしょう?そうに決まっている!


「…ちょっとほっぺ引っ張ってくれる?」
「こうか」
「いだだだだ!!誰が強くやれって言ったのよ馬鹿!」


…ちょっとまってよ、本当に私は…!


「…このっ、ヘンタイイイイ!!」
「ヘンタイは関係ないだろ!」


prev - next


×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -