僕についている包帯を、なまえが毎日変えてくれる。
毎日、新しい包帯を用意してくれる。
お陰で順調に治っていく僕の傷。
「痛くない…?僕」
「…別に」
「そう、良かった」
日々を重ねる度、どんどんこの女が分からなくなる。
僕は、この女にとって他人なのに。
「…なまえ、もう僕は平気だよ」
「…え?」
「だから、そんなにー…」
「や、だめ…っ。僕、私が迷惑?なにかしてしまった?幻滅した?私…何を…した!?私はまた何をしたの」
「…なまえ…?」
「償わなきゃ、そうしなきゃ私はいつまでも…っ」
「…なまえ、なまえ!」
僕はどうしたい?
…できるならば、僕を助けてくれたこの女を。
「…なまえ」
助けたい。
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