「テストやばいよテスト、マズイ、卒業マズイ、略して卒マズイ!」
「…あんま略してないっスね。やばいならもっと勉強したらいいんじゃないっスか?」
「い、一応やってる…」
そんな私の言葉を聞いてるのか聞いてないのか、ふーん、なんて口にしながらゴールド君はポテトチップスをぱりぱりと食していた。
「聞いてる」
「聞いてますよ?まー、とりあえず俺は普段勉強しない先輩が悪いと思いますけど」
「う゛っ!」
はい、もっともです。
しかしだねゴールド君、テストが近くない状況で勉強しようとか思うほど私は真面目ではないのだ。
「どーせ大学行かないしー?」
「って事は最終学歴赤点って事っスか?」
…あれ?
ひょっとして私ヤバい?
「ゴ、ゴールドく…!」
「あー、ハイハイ」
ガタンと椅子をこちらに向けて。
「オレ、スパルタっスよ?」
「よろしくお願いしますううぅぅ!」
そう頭を下げた私は、いっこ年下の男子にプライドも何もかも投げ捨てた。
年下に土下座
(なんかSに目覚めそうなんスけど…)
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