「くら、ぴか…?」

私はベッドの上にごろんと寝っ転がりながら、私を上から見下ろしているクラピカを見上げた。
…おかしい。クラピカがおかしい。
顔を紅く火照らせながら、荒く息をしているクラピカはどう考えても様子がおかしい。
そもそも無理矢理私に馬乗りになるなんて、あのクラピカがするわけがないのだ。


「クラピカ…?どうしちゃったの?」
「………」
「クラピカ?」
「あつ、い…」

そりゃあ、そんなに顔赤いなら暑いんじゃないですかねぇ。
いやまず、私が聞きたい事はそんな事じゃなくて。


「…あのさクラピカ、なんか飲んだ?」
「…冷蔵庫の中の、赤いジュースなら」
「あー、やっぱり」
「やっぱりとはどう、いう…」
「あれねー、媚薬のお酒割り?」
「は…!?」


媚薬はとどのつまりあれじゃないか。えっちぃ気分になるじゃないか。
媚薬のお酒割りにすると媚薬は薄まっているし、ただちょっとムラムラする程度なもんで、まぁ“酔った勢いで”狙いのシロモノである。
相手も何か飲まされた!って思う前に「酔った勢いで自分はなんて事を」って方に行くから…。

「酔った勢いを利用して責任とってってできるシロモノでねー、あー…明日売る筈だったんだけどどうしよー」
「なんでそんな物を冷蔵庫に置いたんだ!」
「要冷蔵なんだよあれ。腕痛いよクラピカ」


この薬は、一種の興奮剤ともいえるシロモノなわけで、クラピカの力のこもりようもなかなかである。


「…抵抗、しないのか?」
「んー、まぁ大丈夫でょ」
「…なぜだ」
「だってクラピカだもん、いくら媚薬飲んでも一線は越えないでしょー」

あはははは、と笑いながら口にすると私の腕を掴んでいるクラピカの力が強まった。

「なまえが…悪いのだからな」
「え、あの…クラピカさん?」
「私なら安心だなどと言うのならば」
「クラピカさん?近いですよ、ちょっと離れません?」


「その口、塞いでしまおうか」





クラピカも1人の男だと知るのは、この後すぐの事。


ーーーーーーー

この続きは確実に裏な予感なので、全年齢対象らしいタイトルですし強制ログアウト!
この小説はりおちゃんに相互記念にふぉーゆーします。


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