「10代目がネオ・ボンゴレT世なら、これからなんとお呼びすれば…」
「気にしないでよ獄寺君。というかなるとは言ってないし…!もしあれだったら本名でも…」
「はい、ではこれからも気にせず10代目とお呼びします!」
「やっぱりそっちー!?」

私は傍観者だ。
彼らはその対象である。
彼らはとても面白い。

「…面白いなぁ」
「…何か言った?えっと…みょうじさん?」
「は、い…?」

もう一度言いましょう。私は傍観者である。
…というよりも×××というのが正しいのかもしれない。
だから、彼らの物語に、私は入る事はできない筈なのだけど。

「みょうじさん、さ…よく見てたよね。ずっと奥から」
「…うん、よく分かったね」
「どうして、そんな遠くにいるの?」
「他の人の目に触れるべきではないから」
「…他の人?」
「…あ」


そうか、そうか。
もう見られる事も、聞かれる事も無い。


「ねぇ、良かったら…話してみない」
「う、ん…」


もうきっと光に当たる事は無いけれど。
見ることも、聞くことも知ることもできないけれど。
それでも、彼らの日常は見えないだけで、ずっと続いていく。


「私はずっと、君たちと話してみたかったんだ」



だからこそきっと、これも…ほんとの事でもあるんだ。












とある、モブで、傍観者で、閲覧者な少女の話。


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