あれは何だったのか、なんて。
答えは1つに決まってるじゃないか。


(…白昼夢)


覚醒時に現れる、非現実的な幻想をいう。
あー、最近疲れてるもんな私。
バイト頑張りすぎだわー。


そのうちちょっとはバイト休み入れとくべきかな。
そんな事を考えていたのだけれど。


「……(あれ)」


気が付くと、今日も居た。
やっぱり、さっきまで居なかったのに。


(ここに病院を建てよう)


むしろ医者が来い。
助けて下さい。
頭は腐ってるとかピンク色とか酷かったけど、こんな幻覚を見る程だなんて…!



「…だよ」
「えー、そりゃ………」



(へ?)



聞き覚えのある声がした。
けれど、思い出せない。一体どこで聞いたんだろう。
そう思い、その声の方に顔を向けた。


「じゃあ、明日はそれだね。キルア!」
「ゴン、お前ももうちょい頭つかえよ」
「へへ、考えてるんだけどさ」



(!!!!??)



漫画でいうピシャーン!みたいな、頭に雷が落ちたような衝撃。

(どういう事どういう事!?)


原作に無い台詞。
加えて、私は三次元の人間。

白昼夢…?違う、こんなにハッキリ見えているんだ、絶対に無い。
ならば、コスプレイヤー?
それも違う。雰囲気、仕草、声…すべてが完璧すぎて。



そして、私は妙に納得してしまった。


普通の服装の中にある奇抜な服装。
それを気にしない人達。


ああ。
私は今、トリップしているんだ。


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