「…………」


さすがに、今日も居るのは気まずくなってきた。

シャルナーク。
一昨日から同じ時間、同じ電車に乗り合わせている。


(…今日は見ないようにしよう)


だって仮にも旅団。
見てくるイコールもしかして敵?なーんて認識されても困る。
私念使えないし、敵じゃないですよー、分かって!


「……」


あの、なんか…。


「……」


見られてるんですけど。


「…ねぇ」
「………」
「ちょっと」
「………」
「一昨日から乗ってるよね」
「………」


話しかけてきてるとかそんなの嘘だよ!


「…聞いてる?」
「…人、違いじゃないですかね」
「そんなわけないじゃん」


怖い、怖いよこの人。


「君、いつも途中で突然消えるよね?」
「気のせいです」
「それ、君の念?」
「念ってなんですか」
「まあ、念使いには見えないけど」


ならほっといて下さい!


「なら、どうやって消えてるのかな?もしかしてー…」


よっしゃあ、時間!


「ばいばい、サヨナラ、残念でしたー!」


私はカウントダウンのかわりに、そう笑って、いつもの世界に戻った。


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