オレを見ている気配を感じていた。「ごー、よん、さん、にー、いち」いつものことだと放っておけば、そんなぽそりと呟く声がして。「…え?」突然、気配が消えた。…絶を使った?いや、違う。まるで…。「………」神隠しにあったかのように、突然消えたような感覚。それがその人間の念能力だ、と言ってしまえばそれまでなのだけど、不思議とそういう風に感じない。あれは、なんだったのだろう。 prev - next